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いい生活 Research Memo(10):2027年3月期は、分割後ベースで1株当たり3.0円を維持

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■株主還元策

いい生活<3796>は、成長投資を継続しながら安定的な株主還元を重視する方針を掲げている。2026年3月期の1株当たり配当金は3.0円(分割後換算。分割前基準では6.0円)とし、2027年3月期も分割後ベースで1株当たり3.0円の維持を計画する。自己資本の積み上がりと利益成長を背景に、DOE(自己資本配当率)を意識した安定配当を継続している。加えて、株主還元強化と投資家層拡大を目的に株主優待制度を新設した。2026年9月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、保有株数に応じて500円~2,500円分のQUOカードを贈呈する予定であり、中長期の株式保有を促進する。

■SDGs・ESGへの取り組み

4つの取り組みを通じてSDGsやESGへの貢献、情報開示を推進

1. SDGsへの取り組み
同社は、SDGs(持続可能な開発目標)に貢献するため、主に4つの取り組みを推進している。第1に「変革を起こす人材の育成」を掲げ、IT分野での高度な専門性を持つ人材を育成し、新しい労働スタイルを支援することで、多様な背景を持つ人々にキャリアの機会を提供する。第2に「社会的価値の高いサービスの開発」として、価値あるサービスの創出に加え、品質の継続的な改善と情報セキュリティへの注力を通じて、革新的かつ高品質なサービスを提供する。第3に「住環境への貢献を目指す事業展開」では、ITの活用による公正な不動産市場の確立と、すべての人が適正にアクセスできる市場の実現によって、社会と人々を支える不動産市場の成長を支える。第4に「ITとデジタル変革による環境への貢献」では、環境に配慮したビジネスプロセスを推進し、オンライン市場の形成と環境にやさしい不動産業への貢献、そして地域社会の持続可能な成長をけん引する。

同社は、持続可能で安心・安全なサービス提供を目的に、ESG・DX・人的資本強化を積極的に推進している。人的資本分野では、従業員の健康維持や働きやすい環境整備を重視し、「健康経営優良法人(大規模法人部門)2026」に7年連続で認定された。また、デジタル分野では、経済産業省の「DX認定取得事業者」に加え、「DX注目企業2026」に初選定されるなど、高度なDX推進体制を構築している。さらに、情報セキュリティ面では「ISMS(ISO27001)」「ISMS(ISO27017)」「ITSMS(ISO20000)」など複数の国際規格を取得し、クラウドサービスの安全性・信頼性向上にも取り組んでいる。

2. ESGへの取り組み
同社は、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)においても取り組みを推進している。環境面では、対面営業や物件見学のデジタル対応を進めるなど、不動産業における環境負荷の低減を目指している。社会面では、価値創造を支える高度なIT人材の創出に貢献する。また、全従業員の健康を企業価値創造の基本として「健康経営宣言」を定めたほか、育児支援や大学体育会・部活動への協賛なども行っている。

ガバナンス面においては、広範な情報開示と責任を強化している。気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言への賛同を表明し、TCFDに関する効果的な情報開示や適切な取り組みを議論する目的で設立された「TCFDコンソーシアム」にも入会した。また、2023年3月期からの有価証券報告書への「人的資本」情報記載義務化に先駆け、同社は2022年3月期から開示を開始した。加えて、長期的な企業価値向上に向けた取り組みと社会価値・経済価値の両立を実現するプロセスを示した「統合報告書」も発行している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山 博詞)
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