悪質な金融業者や詐欺が多すぎる
大事なことは、国がこれらの投資教育や環境整備を怠ったまま大手金融機関に仕事を丸投げした結果、荒稼ぎを本業とする金融機関の言いなりになり、大事な虎の子の生活資金まで減らしてしまう善良な国民が後を絶たないことです。
色々な投資雑誌にある通り、過大な民間保険への加入、投資とは言えない外貨建て保険の購入、EB債など(実は投資家メリットの薄い)仕組債の購入、投信や株式などによる頻繁な金融商品の売買(乗換えなど)。加えて悪質な金融業者による素人相手の荒っぽい手数料稼ぎ等々……。そして、それらに対する監督当局の呆れるほどの甘い対応。
つまり、業界の天下り先を維持したいために何十年にも渡り業界の悪弊を放置してきたため悪質な推奨販売や回転売買が止まらず、損を被った投資家が泣き寝入りとなっている現状です。
省庁間の権益争いで商品取引所が大阪証券取引所に加わるまで協議開始から10年以上も無駄にし、その間も投資家保護は置き去りでした。
こんなことを繰り返していれば「損した!」って話ばかりになり、余裕資金が預貯金に滞留する事態となりますし、今度はその預貯金が詐欺に狙われました。老後資金を失う程の詐欺にあっても取り返すのは容易では無く、一方の詐欺師は万が一捕まっても軽微な処罰で済む国ですから、これこそ悪循環です。
夕方に「ストップ詐欺被害。私は騙されない」というNHKの番組がありますが、高齢者へ注意を促す以上に、与野党を問わず立法府に居ることを忘れた連中を何とかしなければなりません。
地元和歌山の不動産を買い漁りIR誘致を狙ったり、観光業界からの献金を集めまくっている幹事長(広島の贈収賄事件やGOTOの元締)など政界に必要なのか?その一方で、対案も出せずに与党批判だけで生き延びようとする野党が必要なのか?
我々の1票はとても重要です。
投資は時間と共に
金融市場は数年前からゼロ金利(またはマイナス金利)という未踏の世界に踏み込んでいます。
マーケットを予測する事は専門家でもできません。長期の積立投資は何時からスタートするにしても時間を味方としつつ、長い目で投資を継続し、将来の生活にお役立ていただきたいと思います。
運用における長期計画を立てるためにも、今月は過去の市場動向、そして運用を振り返る大切な時期になると感じています。
『億の近道』(2021年1月7日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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