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コロナ拡大は株高要因。バブルの入口で投資初心者が勝てる唯一の道は?=栫井駿介

「コロナ=株高」の構図が見えるほど株式市場は好調です。バブルの入り口にいる今、私たちが忘れてはいけない投資の原則があります。(『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』栫井駿介)

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プロフィール:栫井駿介(かこいしゅんすけ)
株式投資アドバイザー、証券アナリスト。1986年、鹿児島県生まれ。県立鶴丸高校、東京大学経済学部卒業。大手証券会社にて投資銀行業務に従事した後、2016年に独立しつばめ投資顧問設立。2011年、証券アナリスト第2次レベル試験合格。2015年、大前研一氏が主宰するBOND-BBTプログラムにてMBA取得。

緊急事態宣言でも株価上昇!もはや「コロナ=株高」の構図

年明け早々、株式市場は好調です。ダウ平均株価は早速史上最高値を更新、日経平均株価も今年の目安と言われる3万円に早くも届きそうな勢いです。

日経平均株価 日足(SBI証券提供)

日経平均株価 日足(SBI証券提供)

アメリカではバイデン氏が正式に大統領に選出されました。1月20日に就任式を予定しており、ご祝儀相場の様相を呈しています。

また、米上院も民主党が多数派を握ることになりました。11月の大統領選時には、大統領・上院・下院の3つが民主党で揃う「トリプルブルー」になると増税不安によって株価は下がると懸念されていましたが、そうなったにもかかわらず株価は上昇しました。つくづく株価の解説はあてになりません。

相場を見ていると、もはやあらゆる材料がポジティブに捉えられているような雰囲気さえ漂います。日本では1都3県に再び緊急事態宣言が発出されましたが、株価はどこ吹く風です。コロナが広がる中での株高にはもはや慣れっこになってしまいそうです。

こうも株価の上昇が続くと、いつの間にか「コロナ=株高」の構図すら見えてきます。それもそのはずで、コロナが続く限りは金融緩和の終了はないでしょうから、金融市場にはお金が流れ続けることになります。投資家は「安心して」リスク資産にお金を投じることができるのです。

私たちはバブル相場の入り口に立っている

このような「金融相場」になってしまうと、経済状況・ファンダメンタルズは脇に追いやられます。「今すぐ上がりそうなもの」ばかりがもてはやされ、上昇が上昇を呼んで上がり続けるのです。

バブルではわけのわからないものほどよく上がる傾向があります。かつての「チューリップ・バブル」「南海泡沫事件」「ITバブル」を見ても明らかです。

そして、現代のバブルとして注目に値するのが「テスラ」「ビットコイン」でしょう。もともと異常値とも言える価格なのですが、年末から年始にかけてさらに急上昇しました。

局所的ではありますが、同じようなことがあちらこちらで起きつつあります。テスラもS&P500に採用され、さらに指数を押し上げる力を持つようになりました。指数が上がれば他の銘柄も連れ高しますから、それがやがて相場全体のバブルのきっかけとなり得ます。

私たちはいまバブルの入り口に立っているのです。

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