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国内ECの勢力図に変化。好調のヤフー・メルカリ・BASEと、伸び悩むアスクル・ZOZO。取扱高(GMV)成長率で見えた差とは?=シバタナオキ

なぜBASEは、楽天・ヤフーよりも大きく成長したのか?

BASEのGMVは、2020年4-6月にYoY+196%、7-9月にYoY+125%と前年比で2~3倍という急速なスピードで成長しています。

一方で、楽天やヤフーを見てみると、GMVの成長率はYoY+10~30%程度に留まっており、もちろん規模感の差もありますが、BASEの成長率とは大きな差が生じています。

この差はなぜ生まれているのでしょうか?

そのヒントを探るべく、BASEの決算説明資料を見ていきましょう。
※参考・画像出典:BASE 2020年12月期第3四半期(7-9月)決算説明会資料(PDFファイル)

GMVを因数分解すると、次のように表すことができます。

GMV = ショップ数×1ショップあたりGMV

BASEの決算説明資料では、これらの数字がそれぞれ紹介されています。

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このように、月間売店数がYoY+81.1%と大きく成長し、その中でさらに1ショップあたり平均GMVもYoY+24.0%と成長しています。

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さらに、単純なショップの開設数(開設したが商品が売れていないショップも含む)では、YoY+107%で累計120万ショップを超えています。

一方、ヤフーについても確認してみましょう。

Zホールディングス 2020年度第2四半期決算(7-9月期) プレゼンテーション資料

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このように、ヤフーでは、新規出店申込数がYoY+34%となっています。実際に商品の販売まで結びついているショップ数でいうと、もう少し低い水準となるはずです。

楽天に関しては、ショップ数に関する情報は非公開となっていますが、楽天でショップを開設する場合には、初期手数料や月額料金が発生するため、ヤフーよりもさらに低い水準になっていると想定されます。

まとめると、BASEでは新規のショップ数(売店数)の成長が他社を大きく凌駕しており、今回のGMV成長率の差に繋がっていることが分かります。

これから新たにECを開始する人にとって、最も手軽に始めることができるサービスがBASEであったと解釈することができます。

Next: ヤフーが7-9月に高い成長率を維持できた理由は?

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