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菅首相の初訪米は「決断せず笑顔ふりまき帰国する」が正解。米中対立激化で中立国家化に日本の活路=江守哲

選択を迫られる韓国。日本もまったく同じ立場にある

一方、中国の王毅国務委員兼外相は、韓国の鄭義溶外相と福建省アモイで会談。北朝鮮のミサイル発射などで緊張が高まりつつある朝鮮半島情勢などを議論したもようである。

韓国は、北朝鮮の後ろ盾の中国に朝鮮半島情勢緩和に向けた役割を期待している。中国は中朝の友好関係を外交カードとして駆使し、米韓同盟強化にくさびを打ち込みたいと考えている。

両者の思惑が一致すれば、話は早いのだが、一方で韓国も米国側の立場である。韓国のこれまでのご都合主義はもはや通用しない。立場をはっきりとしなければ、米国にも中国にも相手にされなくなる。文大統領も頭の痛いところであろう。

中韓外相会談のタイミングは、米国で2日に行われた日米韓3カ国の国家安全保障担当高官協議とほぼ重なっている。韓国は安全保障を同盟国の米国に、経済を最大の貿易相手国である中国に依存しており、対立を深める米中両大国のはざまで板挟みの構図となっているのが実態である。

韓国側からすれば、「米中はいずれも重要だ。選択の対象ではない」との意見はもっともだろう。

しかし、いまや世界は二分されようとしている。これは日本も同じ立場である。日本も苦しい判断を迫られるときが必ず来るだろう。その準備を今からしておかなければならない。

世界は二分されようとしている

その中国も、各国の動きを注視し、警戒している。習近平国家主席はドイツのメルケル首相に対し、「EUとの関係が様々な課題に直面しており、EUが独立して正しい判断を下すことを望んでいる」としている。習主席はメルケル首相との電話会談で、「中EUが互いに尊重し、干渉を排除すべき」としている。

ただし、干渉の内容については言及しなかったようである。中国とEUの関係は、貿易面で切っても切り離せない。お互いが重要なパートナーである。これもまた、両者にとって頭の痛い問題であろう。また、EUも所詮は寄り合い所帯である。話をまとめるのはかなり難しい。特に対中政策という難しい問題では、一枚岩になるのは困難であろう。

とはいえ、EUも中国の身勝手は行動は許せないようである。中国が新疆ウイグル自治区で重大な人権侵害を行っているとして、1989年の天安門事件以降で初めてとなる対中制裁に踏み切っている。

習氏は、二者間協力の健全で安定した発展を維持するため、中国とともに取り組むようドイツとEUに求めている。一方で、ドイツの政府報道官は、両首脳が新型コロナウイルスワクチンの生産・供給、経済的協力の強化、気候や生物多様性の保護に関する措置といった国際的取り組みについて話し合ったとしている。

このように、両者の関係はそこまで冷え切っているわけではない。むしろ、ビジネスパートナーとしては、お互いが重要な位置づけである。そのように考えると、EUは対米・対中において中立的な立場を貫くかもしれない。

Next: 最重要ポイントは「台湾」。日本もまもなく選択を迫られる

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