国内の店頭FX業者が「ロシアルーブル/円」の取り扱いを開始。新興国通貨トレードファンに密かに話題になり始めていますが、素人は絶対に触れてはいけない通貨ペアです。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2021年7月6日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。
素人は「ロシアルーブル/円」に触れちゃいけない
国内の店頭FX業者であるトレイダーズ証券「みんなのFX」が、6月に新興国通貨として「ロシアルーブル/円」という通貨ペアを上場。新興国通貨トレードファンに密かに話題になり始めています。
今のところ、他社でこれに追随する動きは出ていません。
しかしながら、トルコリラもその昔、同じようなブームが起きていますから、今後の投資家動向次第では、上場が多発して盛り上げることになるのかも知れません。
ただ、過去の個人的投資経験からいいますと、ロシアルーブルを扱うことほど危ない話はありません。
結論から言えば、絶対に触るべきではないというのが、私の強い印象です。今回はそんなロシアルーブルの話をお送りします。

ロシアルーブル/円 日足(SBI証券提供)

ロシアルーブル/円 月足(SBI証券提供)
年率17%の政策金利でスワップウハウハの時期もあったが…
2014年12月頃、ロシアの政策金利は17%にまで跳ね上がり、当然、対ドル・対ユーロで大きなスワップポイントを取ることができた時代がありました。
ハイレバレッジを基本とする海外FX業者でもユーロ/ロシアルーブルやドル/ロシアルーブルの売買ができたことから、対ユーロでやめればいいのに、試しに売ってみたことがあります。
まず第一印象として強く感じたのは、この通貨は対ユーロでも対ドルでも、欧州時間以降でないとまったく動かないこと。
東京タイムに迂闊なレベル感から売っても、まったく動かない。まさに、壊れたような時間を数時間継続するという、恐るべき通貨であることがわかりました。
一定の実需が発生する対ユーロでもこの調子ですから、果たしてロシアルーブル/円などの取引きをしたらいったいどういうことになるのか、恐ろしくなるのが本音です。