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五輪のウラで迷走する習近平、米中戦争の火種続々。香港、イラン、豪州が戦場になる日=江守哲

制裁と報復の応酬。米中対立は激化の一途

さて、中国は対米政策でも動きを見せ始めている。時事通信の報道によると、中国外務省は外国による対中制裁に反撃するための「反外国制裁法」に基づき、米国のロス前商務長官らに制裁を科すと発表した。先月施行された同法が適用されるのは初めてという。

この反外国制裁法は、香港への締め付けや新疆ウイグル自治区での人権侵害に対する欧米での批判の高まりを背景に、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会で6月10日に可決され、即日施行されている。
※参考:中国、前米商務長官らに報復制裁 反外国制裁法を初適用:時事ドットコム(2021年7月24日配信)

いずれにしても、米中双方による制裁と報復の応酬が加速し、対立が一段と激しくなるのは必至な情勢である。

香港が戦場に

バイデン米政権は16日、香港の高度な自治を侵害したとして、中国政府の出先機関である香港連絡弁公室の幹部7人を制裁対象に指定した。中国外務省はこれに対し、「対等な対抗措置を取る」と表明。ロス氏や米議会諮問機関の代表、国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」の中国部門トップら計7個人・組織への制裁を決めた。

その上で「香港は中国の内政問題だ」と改めて強調し、米国に干渉をやめるよう警告した。報復的な対応ではあるが、そろそろ何かしらの対応をしないと、米国にやられっぱなしになる。これでは共産党の威厳を保てないだけでなく、国民からも舐められると考えたのだろう。いつもの自身の「メンツ」「プライド」を重視する政治である。

一方の米国側も黙ってはいない。サキ米大統領報道官は、「中国の報復は民間人や市民団体を標的にしており、投資環境を悪化させ、政治的なリスクを高める」と批判し、米政権は対中制裁を躊躇なく実施していくと主張している。

米国も中国にはこれまで以上に厳しい態度で応じている。中国が徐々に追い込まれていることだけは確かである。

Next: 中国・オーストラリアの関係悪化、世界経済に減速リスク

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