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五輪のウラで迷走する習近平、米中戦争の火種続々。香港、イラン、豪州が戦場になる日=江守哲

「新たな石油ターミナルは、イランに対する米国の制裁の失敗を証明している」

米国が対イランへの経済制裁措置を緩和する見返りとして、イランが核開発計画を制限するとしたイラン核合意「包括的共同行動計画(JCPOA)」については、「我々がJCPOAに復帰すれば、イラン産原油を輸入する企業に制裁措置を講じる理由はない」としている。

ただし、「JCPOAの早期復活の見込みがなくなりつつあるようならば、そうした姿勢を修正する必要がある」としている。このようにして、イランにゆさぶりをかけているのだが、イランは相変わらずのあいまいな立場であり、明確な意図を示していない。

イランのロウハニ大統領は22日、オマーン湾で国内初の石油ターミナルが開業したと発表した。イランのタンカーは、数十年間にわたり地域の緊張の焦点となっていた戦略的に脆弱なホルムズ海峡の運行を回避することが可能になった。

ロウハニ氏はテレビ演説で、「イランにとって戦略的かつ重要なステップだ。わが国の継続的な石油輸出を確保することができる」とし、「新たな石油ターミナルは、イランに対する米国の制裁の失敗を証明している」としている。

新ターミナルは、ホルムズ海峡の南にあるオマーン湾のバンダレ・ジャスク港に位置し、今後は日量100万バレルの原油輸出を計画しているという。これにより、イランには様々なオプションが手に入ったことになる。米国の焦りが目に浮かぶ。

トランプ前米大統領は3年前、イランと欧米6カ国が結んだ核合意から離脱した。対イランへの制裁を再発動し、同国の原油輸出に打撃を与えた。イランは制裁によって輸出が停止すれば、ホルムズ海峡を封鎖すると繰り返し警告していた。

しかし、今回の新ターミナルの開業で、事態は大きく変わる可能性がある。イランが態度を硬化させるのか、交渉の場に出てくるのかをじっくりとみていきたい。無論、この材料は石油供給問題や原油価格にも大きな影響を与えることは言うまでもない。

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image by:plavevski | Spike Johnson / Shutterstock.com
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江守哲の「ニュースの哲人」~日本で報道されない本当の国際情勢と次のシナリオ』(2021年7月26日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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