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五輪のウラで迷走する習近平、米中戦争の火種続々。香港、イラン、豪州が戦場になる日=江守哲

中国の豪州投資が激減、世界経済のリスクとなる

その中国は、中国を新型コロナウイルスの発生源と決めつけて批判した豪州への投資を減らしているようである。

中国から豪州への投資は、2020年には2007年以来の低水準に落ち込んだという。時事通信の報道によると、中国勢の対豪投資は16年から減少傾向をたどっており、中国人投資家の75%は豪中関係の悪化を受けて、投資に後ろ向きになっているようである。

実際に、2020年の中国の対豪投資は金額ベースで25億豪ドルと、前年の34億豪ドルから27%減少。投資件数では20件と前年の42件から約半減したようである。

この最新の調査によると、投資や合併、買収、合弁事業、更地に工場などを建設する「グリーンフィールド」が対象で、株式や債券、居住用住宅の取得は含まれていない。

中国国有企業が投資先として豪州をどのように見ているのかについては、「警戒しており、他の市場に注目している」という。また、中国から豪州に対する投資の将来については、低リスクの機会を目指して、規模が比較的小さい民間企業次第としている。

過去5年間に中国から対豪投資が急減した要因は、中国政府の制限措置と優先度が経済協力開発機構(OECD)諸国から移行したことや、外国投資審査委員会(FIRB)の審査強化と国家安全保障面の重視したこと、さらに両国の政治的関係に対する信頼の低下の3つが挙げられるという。投資額と件数は07年以来の最低水準にあり、毎年悪化している。

中国・オーストラリアの関係悪化

このように、政治的な考えが経済にも影響が出ている。それは当然ではあるが、これまでも豪中の貿易をブリッジとした「蜜月」はもはや崩壊の危機にある。

両国ともそれぞれの立場を主張しすぎると、経済に大きな影響が出るところまで来ている。

それだけ重要な関係なのだが、プライドが邪魔をしているようである。プライドが最初にきているようでは、上手くいかない。

今後も豪中関係は悪化し、それが両国の経済に悪影響を与えるだろう。それが世界経済にも影響を与える可能性がある。この点には留意しておきたい。

米国とイランにも不穏な動き

米国とイランの関係についても取り上げておこう。

時事通信の報道によると、米政府はイランが核合意の交渉に復帰する可能性が低いことや、より強硬な姿勢を取る可能性があることを踏まえ、イランによる中国向け原油販売を取り締まることを検討しているようである。

米当局者によると、米国は今年初めに中国に対し、2015年のイラン核合意を復活させることが主な目的で、適当な時期に米国が合意に復帰することを想定しているという。当初は、米国の対イラン制裁措置に違反したとして、同国産原油を購入する中国企業を罰する必要はないとしていた。

しかし、米国のスタンスは変わりつつあるようである。核合意に関しては、イランがいつウィーンでの間接協議を再開させるか、また近く就任するライシ次期大統領は協議を再開する意向があるのかなど、不透明要因が多い。

イランはライシ氏が大統領に就任するまで交渉を再開しないとしていたが、この意図は「非常に曖昧」としている。

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