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ジム・ロジャーズ、なぜ停滞する日本株を高評価?長期なら米国株より未来明るく=花輪陽子

長期で考えるなら日本株と中国株?ジム・ロジャーズの見解

「悲観で買う、楽観で売る」という投資の格言があります。

下がると怖いので売ってしまい、上がると焦って買ってしまうことを繰り返すと、お金を減らすことにつながります。

保有している個別銘柄が1日で20%暴落したことも、暴騰したこともありますが、私は落ち着いていて何もしません。なぜなら、完全に当面の間使わない資金で購入をしており、十分に安い時期に買っているからです。

貴金属や中国の株式市場なども私のポートフォリオの中ではパフォーマンスが悪いですが、むしろ長期で考えると買い増したいと思います。

反対に、GAFAMなどの異常に高い値段になっている株価などは警戒をしています。米国の個人投資家や世界の投資家がGAFAやモデルナのような有名な銘柄にレバレッジをかけて集中して買い込んでいるからです。

逆回転した時の反動は非常に大きく20%暴落では済まないかもしれません。ジム・ロジャーズ氏は「株が落ちる時は、9割減になる時もある」とよく言っています。

短期で考えると米国市場や米ドルは素晴らしいですが、10年先を考えると、中国や貴金属に軍配が上がると考えるからです。

日本株に関しても、いま慌てて売る必要はまったくないと感じます。今は苦しくてもコロナの状況は必ずよくなるからです。そうすれば経済も回復をします。辛い時も心を穏やかに保ち、平常心を持ち続けることが大切です。

ジム・ロジャーズ氏も長期の考え方の人なので、特に大きく考え方を変えていないようです。週刊東洋経済にインタビューが掲載されていますが、米国よりも中国や日本に注目をしています。
※参考:「バブル崩壊後に備えて不況時に強い投資先を探せ」 – 週刊東洋経済プラス(2021年8月13日配信)

米ドルや米企業はバブルになっており、バブルが弾けた時に影響の少ない地域や株を探すべきだと解きます。

長期投資なら、その国の人口を考慮する

世界中が債務を増やし続けており、コロナが落ち着いて経済が回復をしても支出を減らそうとしない異常事態が続いています。

そんな中、中国やシンガポールなどは支出を減らし、金利を上げる準備をしているように感じます。

長期的に考えると、どちらが真っ当でしょうか。

私自身はシンガポールドルはキャッシュで持っていても安心できる通貨だと確信しています。健全な財政とアジアの富裕層のお金が集まり続けていることもあります。

また、長期投資をするうえでは世界の人口推計を考慮に入れる必要があります。日経新聞が特集を組んでいますが、参考になります。
※参考:経済成長・高齢化・移民… チャートで見る人口減の世界: 日本経済新聞(2021年8月22日配信)

こちらによると、2055年にアジアはピークを迎え、その後は人口増を牽引するのがアフリカになります。国別でも2050年の人口上位15カ国はインド、中国、ナイジェリア、米国、パキスタン、インドネシア、ブラジル、エチオピア、コンゴ、バングラデシュ、エジプト、メキシコ、フィリピン、ロシア、タンザニア……と、日本は消えています。

2100年にはナイジェリア、コンゴ、エチオピア、タンザニア、エジプト、アンゴラ、ニジェール等のアフリカが牽引し、その他の上位国はインド、中国、米国、パキスタン、インドネシア、ブラジル、バングラデシュ、フィリピン等に。完全に欧州の国は消えています。

長期で金融投資や不動産投資をする際には、人口動態が非常に重要になります。

Next: ジム・ロジャーズ氏「日本の不動産は絶対に買わない」

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