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通常変動内で踏ん張る日経平均、円高の影響は?「理論株価」最新分析(5/6)=日暮昭

当マガジンは日経平均の妥当な水準として統計的処理で求めた理論株価をもとに、足元の相場の位置づけを評価する材料を提供するものです。原則として日経平均と理論株価の位置関係を示すグラフと表に若干のコメントを合せて毎週1回配信いたします。皆様のより良い投資成果のための一助にして頂ければ幸いです。
※「理論株価」についてはこちらをご覧ください。(『投資の視点』日暮昭)

筆者プロフィール:日暮昭(ひぐらしあきら)
日本経済新聞社でデータベースに基づく証券分析サービスの開発に従事。ポートフォリオ分析システム、各種の日経株価指数、年金評価サービスの開発を担当。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。統計を用いた客観的な投資判断のための市場・銘柄分析を得意とする。

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日経平均株価、5/2大引け時点の理論株価は1万6407円に

今後も為替・業績に大きく左右される展開

日経平均は4月27日から5月2日にかけての2営業日で1万7290円から1万6147円まで1100円余り下げました。急落の背景には円/ドルレートの111円台から106円台までの急伸があります。

今回の急落によって日経平均は前回、当マガジンで述べた通常変動の下側である1万6000円まで接近しましたが、この範囲内で頑張って踏み止まっている形です。今後、円/ドルレートが106円程度で底を打ち、また、業績予想が大きく悪化しなければ日経平均は安定変動領域に戻りそうです。

なお、今後、為替と業績予想が反転して上向けば通常の変動範囲も上方にシフトしますので通常変動の範囲への戻りはすなわち日経平均の水準アップにつながります(“逆も真なり”ですが)。今後の為替、業績の動きが注目されます 。

<グラフと数表>

グラフ1:「日経平均と理論株価の推移」
グラフ2:「日経平均と変動範囲の上限・下限―拡大グラフ」
数表:「直近5日間の日経平均と変動の範囲・かい離率」

日経平均と理論株価の推移
2014年1月6日~2016年5月2日

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日経平均と変動範囲の上限・下限―拡大グラフ
2015年8月3日~2016年5月2日

160506shiten02

直近5日間の日経平均と変動の範囲・かい離率
2016年4月25日~2016年5月2日

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投資の視点』(2016年5月6日号)より

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