韓国「現代自動車(Hyundai)」が12年ぶりに日本に再上陸します。かつては日本車と韓国車の性能差は歴然でしたが、現在はどうか。液晶テレビやスマホのように、知らない間に韓国・中国製の自動車しか走っていない時代が来るかもしれません。(『今市的視点 IMAICHI POV』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市的視点 IMAICHI POV』2022年2月27日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。
日本に再上陸「現代自動車(ヒョンデ)」の電気自動車は売れるか?
今年、韓国の自動車メーカー「現代自動車(Hyundai)」が日本に再上陸します。
80年代あたりからの国内のクルマ市場に詳しい方は、「またかよ」という印象をお持ちでしょう。実際、日本で販売された現代車は、明らかに国産車とは商品的に劣るものがあり、あえて買い求めるのは在日の韓国人の方か、安さを求める個人タクシーの運転手さんぐらいか、という印象でした。
ブランドイメージも悪く、結果的に販売ボリュームは2000年から年々減少し、とうとう2009年には国内市場から姿を消す状況となっていました。
今回、現代自動車(Hyundai)は国内ではヒョンデという呼び名で、新たに欧州でもすこぶるいい評判を得ている電気自動車の「IONIQ 5」を今夏をめどに投入します。
そのため、すでに様々なキャンペーンを始めており、国内モータージャーナリストの試乗も開始していることから、YouTube上でもそのインプレッションを見ることができるようになってきています。
たとえば、以下の自動車YouTuber「うな丼さん」の動画です。
日本車と遜色のない品質の海外EV車
ここではクルマの詳細を評価するつもりはありませんが、過去10年間ぐらいで新車を購入された方ならおわかりのとおり、もはやガソリン車もハイブリッド車も、素人がクルマ好きと称していじりまわることなどできないぐらい高度な電子機器と化しており、もはや走るハイレベルのパソコンのようなレベルに達している状況です。
恐らく国内自動車メーカーも、こうした高いアドバンテージを背景に、徐々にハイブリッドやPHEVからBEVへとシフトしていく市場を思い描いていたのだろうと思います。
しかし、バイデン政権で米国が掲げたグリーンニューディール計画と、それに即座に追随できるように欧州と中国のメーカーが一足飛びにEV化にシフトしたことで、一気に他国のメーカーの商品精度が日本車に追い付いてしまった感があります。
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