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懐かしのドムドムハンバーガー、業績「V字回復」報道にSNS上が歓喜。「まだあったの?」との声も実際は新規開店が相次ぐなど反転攻勢の真っ最中

40歳以上の世代に熱狂的なファンを持つとされるハンバーガーチェーン「ドムドムハンバーガー」が、ここ数年で業績が黒字回復を果たすなど好調だと報じられ、驚きの反応が飛び交っている。

報道によると、長年赤字が続いていたというドムドムハンバーガーだが、SNS映えするユニークなバーガーがヒットしたことにくわえ、コロナ禍で始めたグッズ販売が、昨今の「平成初期ブーム」とマッチしたこともあって、売り上げを伸ばしているといい、それがきっかけとなった若い世代の来店も目立つという。

SNS上からは「まだあったんだ」との声も

1970年に1号店がオープンし、日本における初のハンバーガーチェーン店としても知られているドムドムハンバーガー。ダイエーの創業者である中内㓛氏が、当初はマクドナルドの日本展開を考えていたものの、合弁会社の資本比率の問題で米マクドナルド側と揉め、ならば独自のハンバーガーチェーンを……ということで誕生したという経緯がある。

そんな成り立ちもあってか、ダイエーのフードコートには必ずあったイメージもあるドムドムハンバーガーは、多い時には全国に400店舗以上存在していたことも。しかし、中内功氏のダイエー内での失脚、さらにそのダイエー自体が経営不振で店舗を急激に減らしたこともあり、それに伴ってドムドムの店舗数も大いに減少。

2017年には、ダイエーグループの外食運営企業であるオレンジフードコートから、ホテル事業などを営むレンブラントホールディングスの傘下に移ったのだが、その譲渡時の47店舗からもさらに数を減らしており、現在では27店舗が残るのみだという。

サイトの店舗案内を見てみると、関東や近畿を中心に北は岩手県、さらに九州には福岡市に1店舗が残っているようだが、最盛期と比べると今や10分の1を大きく下回る店舗数で、北海道や四国など空白地区も多く存在するだけに、SNS上では「ドムドム、まだあったの?」といった声もチラホラ。

いっぽうで、ある一定の年代以上の世代のなかには、ドムドムが「人生初のハンバーガー」だったという方も多くいる模様。そういった向きにとっては、大いに郷愁にかられる存在でもあるだけに、ここに来て業績をV字回復させているという今回の報道に触れ、素直に嬉しいといった意見も相当多いようである。

コロナ禍以降、新規出店が相次ぐ

最近では鳥貴族ホールディングスの「トリキバーガー」など大手飲食チェーンの参入や、高級路線のグルメバーガー店も乱立する傾向とあって、俄かにレッドオーシャン化しているとも指摘されているハンバーガー業界。とはいえ、コロナ禍でテイクアウトやデリバリーが持て囃されるなか、同業界が数ある飲食店の業態のなかでも唯一好調を保っているのも事実だ。

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実際ドムドムハンバーガーも、ここ数年は意外にも新規出店が目立つ状況で、特にコロナ禍以降は、浅草花やしきや市原ぞうの国といったテーマパークへの出店、さらに宮城県にあるイオンモール新利府にも新店がオープンしているという。

また今後の話だと、東京・銀座に黒毛和牛100%パティを使ったプレミアムバーガーなども提供する業態「ドムドムハンバーガーPLUS(プラス)」を、今月16日にオープンさせるほか、既存のドムドムハンバーガーのほうも、千葉市にあるイオン海浜幕張店のフードコートに新規出店の計画があるようだ。

ウン十年年に渡って店舗数が減少傾向にあり、世間からはまるで「絶滅危惧種」のような扱いをされて久しいものの、実は反転攻勢の真っただ中だったというドムドムハンバーガー。再び全盛期の400店舗を目指して……というのは現実的ではないだろうが、それでも幼少期や青春時代の思い出の味や店の雰囲気を今後も楽しめるとなれば、多くの方々にとっては朗報といったところだろう。

Next: 「ドムドムバーガーではなくドムドムハンバーガーだからな」

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