覚えておきたい有名なアノマリー
この手の話は、年末の年中行事なのだが『ジブリの呪い』が再度注目された今、あえてここで投資初心者の方々のためにいくつか覚えておいて良いアノマリーをご紹介しよう。
初心者の方でも一度は耳にしたことがあるのではないだろうか?
節分天井彼岸底
有名なアノマリー、株価は2月頭の節分あたりに高値をつけて3月後半に安値を付けるという意味だが、元々このアノマリーは米相場から来たもののようだ。
新年入りしてご祝儀相場が一巡して3月決算期末に向けて利益や損失確定の売りを出す傾向を表したものである。
セル・イン・メイ(Sell in May)
これも有名な相場格言だが本当は
Sell in May and goaway, don’t comeback till St.Leger day
の最初の部分である。6月以降はアメリカの学生の夏休みに重なるし動きが少ないということを表しているものだが、例えばヘッジファンドの45日ルール、つまりファンド解約は決算日の45日前までに申請しないといけないというルールがあり、5月と11月15日あたりはその売りが出やすい傾向がある。これもSell in Mayをサポートする要因となっているかもしれない。
このほかにも10月に株を買って4月に売る『ハロウィーン効果』や年末にかけて株価が上昇していく『掉尾の一振』等も立派なアノマリーだ。
FXの世界で非常に有名なのがこちらだ。
510日(ゴトービ)トレード
5・10日(末尾が5か0の日にち)仲値に向かう円ドルレートが、円安傾向に動くFXの世界で良く知られたアノマリー。実際各種EAでも、この動きをプログラミングしたものが相当数存在しているので、動きが比較的出易い印象がある。
これだけ紹介しただけで何となくアノマリーにある裏側が見えてきたのではないだろうか?
マーケットに絡んだアノマリーのその裏には必ず季節性、規則性のある需給要因がある。
外部的要因が需給要因より小さければアノマリー通りにマーケットが動くだろう。
つまり大まかなマーケットのトレンドを理解するには、大きな需給トレンドを把握することだと、先人たちは教えてくれているのではないかと勝手に解釈している。