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元中小企業庁長官がコンパニオンと混浴三昧…PDF182枚分“濃厚”報告書で明かされた天下り先でのご乱行。Amazonで“趣味の”漫画購入などやりたい放題

静岡市に本社を構えるTOKAIホールディングスの鴇田(ときた)勝彦取締役が、交際費の使い込みを理由に社長職を解任された件で、社外有識者らがまとめた報告書が15日に公表され、経費を私的に使用していたのにくわえ、保養施設で女性コンパニオンと混浴を繰り返すなど不適切な行為があったと報じられている。

報告書では2016年4月からの約6年間で、会食や宿泊など少なくとも253件、計約1110万円の支出が「業務との関連に疑義がある」と指摘。ただ、あまりにも件数が多いため、裏付け調査の対象を絞ったということで、実際にはこの額以上の使い込みがあった可能性が高いようだ。

また長野県内の社有施設では、取引先などとの接待の利用時に、女性出張コンパニオンを度々手配。「おおむね毎回、露天風呂で混浴を実施していた」と報告書は指摘している。

「流行把握」のため社用クレカで買っていた電子書籍のタイトル

15日に公表された報告書は、TOKAIホールディングスのサイトにもPDFで即日公表されているのだが、これがなんと182ページ、容量3.4MBという大長編。

今年9月の社長職解任以降に特別調査委員会が設置され、今回の報告書もそれから作り始めたもののようで、期間はわずかだったはずだが、出るわ出るわの不適切行為の数々で、ここまでのボリュームとなったようだ。

私的な支出の内容としては、海外出張費用やゴルフ費用やそれに伴う会食や宿泊費、歌舞伎や相撲といった個人的な娯楽など、枚挙に暇がないところなのだが、なかでも注目を集めているのが女性出張コンパニオンとの混浴だ。

男性はタオルで局部を隠しただけ、女性は湯あみを着用した状態で行われていたという、この破廉恥な行為。報告書によれば、長野県の蓼科にある自社所有の保養施設において、いわゆる“接待”の一環として行われていたといい、同所に女性出張コンパニオンを手配したという44回のうち、おおむね毎回そういった流れになっていたようだ。

いっぽう、女性出張コンパニオン側から「混浴は聞いてない」とクレーム沙汰になったこともあったといい、そもそも東証プライム上場企業のCEOの行為としてどうなのか、万が一バレれば会社の信用はガタ落ち……ということで、同社法務室などで辞める方向で検討がなされた模様。ただ、肝心の元社長はというと「そうか」といった程度の軽い反応で、混浴を止めようという議論にはならなかったのと、調査書には記されている。

また、社用のクレジットカードを用いて、HuluやKindleなどの決済も行っていたという元社長。Huluに関しては、同社が営むCATVで契約の申込みを行っているため、そのサービス内容を把握するため……という建前だったようだが、調査時に視聴履歴の掲示を求めたところ、視聴作品表示はなぜか全くの空白だったとのこと。

いっぽうKindleのほうだが、こちらも一般消費者の間での流行を把握するためという建前だったようだが、その購読履歴は大半が漫画本。複数巻購入していたタイトルを挙げると、「鬼滅の刃」あたりは辛うじて趣旨に合っているとはいえ、他は「怨みや本舗」、「浮浪雲」「ザ・ファブル」「黄昏流星群」「ピンクのカーテン」といった、いかにも初老以上の男性の好みそうなラインナップ。報告書のほうも流石に「購読対象の書籍に偏りがある」として、「趣味として購読していた可能性が窺える」と断じている始末なのだ。

“ノーパンしゃぶしゃぶ”のノリを令和でも…

そんな“やりたい放題”と地で行く経費の私的使用が明るみになった鴇田元社長は、1945年生まれの現在77歳。開成から東大法学部を経て当時の通商産業省に入省したという超エリートで、1998年に中小企業庁長官に就任した後に同省を退官。

この通商産業省時代にザ・トーカイ(現・TOKAIホールディングス)と業務上の繋がりがあったようで、将来の後継者として2002年に同社へと迎えられたという。その後、グループ会社の再編や持ち株会社化を進めた彼は、2011年4月に設立されたばかりの持ち株会社の代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)に就任。以降、今回の件で辞めさせられるまで、権勢を振るい続けていたようだ。

そんな彼がエリート官僚としてブイブイいわせていたであろう1990年代後半といえば、当時の大蔵省職員らが銀行側から“ノーパンしゃぶしゃぶ”店での破廉恥な接待を受けていたことが明るみになり、当時の大蔵大臣や日銀総裁が引責辞任するなどの大騒動になったことも。

今回の“混浴”もいわゆるそういったノリもののだと考えれば、なんとなく腑に落ちるところではあるが、とはいえそんな昭和・平成のノリに付き合わされ、振り回される良識のある社員にとっては、たまったものではないというが正直なところだろう。

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