日銀はYCC変更によって何をしたいのか
まず、社債の起債が円滑に行かなくなるので、今回の変更になったようですが、これは上げればわかると思います。まず、日本の金利はまったく魅力ではなく、そのうえに政府が2%目標を変更すると言っているということは、円安方針なのです。
金利が低くて、円安になる国の国債や社債など誰が買うのか?という問題です。だから、また今回の悪夢のような円安を防止するために、金利を上げたのであろうということです。
これが原因と考えれば、今後、円安が進行すれば、YCC誘導目標金利を変更するのであろうね、と考えるのが自然です。
これで、次回の利上げは円相場次第…ということです。黒田総裁は「変更はない」と言っていますが、誰が信用するか!ということです(笑)。
実質利上げでどうなる?マーケットへの影響
10年金利を0.25引き上げの効果を実際に考えてみてください。
100万円を10年借りて、毎年の金利負担がたった2,500円増えるだけの話です。1億円でも25万円。正直、物価上昇の方が大きいので「借り得」状態はまったく変わりません。だから、今後もYCC変更のリスクは必ずあります。
お金を借りても日本経済が盛り上がらないのは、このゼロ金利政策が間違っているということで、おそらく政府が日銀を全否定したことが全会一致の賛成になったのでしょう。「お前らは間違っている」と言われて面白いわけがないので、仕返しに利上げとやったのでしょう。ガキの喧嘩状態だよね、と思います。
この問題はともかくとして、実際の変化は何かありますか?ということです。つまり、放っておけば円安にも株高にもなるよ、ということなのです。あくまでも予測の段階で、円安・株高方針を撤回する必要はないと私は現時点で判断しています。<中略>
大きな流れでは日本株は安すぎますし、0.25上げてどれだけのコストアップになるんだよ、むしろ、今の3.6のインフレの方が深刻な問題だよ、というのが本音です。
ただ、車のローンや住宅ローンを抱えている人で、たった0.25%の上昇でも死亡者はかなり出るだろうね……ということです。そもそもそういう人たちは買ってはいけない人たちなのに、買わせた政府が間抜けなのです。それをまた税金で補填ですか?という展開になるのは見えています。
支持率が不安な岸田はそうせざるを得ないでしょうし、世論もそう言うでしょうね。やっていることは社会主義国家です。なんで自分が楽しむことに投資した人たちを政府が助けなければいけないのか、もうバカバカしいことこの上ないです。
冷静に考えてください。今回の利上げは、目先のインフレでのコストアップの方がひどい状況なのです。それでも日経は上昇した…という事実を考えれば、あまり影響はないでしょう。
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- 日銀と政府は喧嘩をしているのでしょ(笑)たぶん。(12/21)
- 市場は何を間違えているのか(12/20)
- インフレ目標2%の意味(12/19)
- 今週の見通し(12/18)
- 為替のキホン的な見方(12/17)
- 円安は思い通りだが小売売上が・・・(12/16)
- ドルの変調と円の変調(12/15)
- おそらくドル円は二番天井を目指す(12/14)
- 年末は荒れ相場になる見込み(12/13)
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『
角野實のファンダメンタルズのススメ
角野實のファンダメンタルズのススメ
』(2022年12月21日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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