吉野家“紅ショウガ直喰い”迷惑動画で捕まったのは阪神ファン？「笑かしたいと思った」30代男らの軽薄な動機に「大阪人なのに笑いのセンスゼロ」との声

2023年4月4日ニュース

牛丼チェーン「吉野家」の大阪市住之江区にある店舗において、共用の紅ショウガを直箸で食べている動画が撮影され拡散していた件で、大阪府警が30代男性2人を威力業務妨害と器物損壊の疑いで逮捕したと発表したことが大きな波紋を呼んでいる。

報道によれば、逮捕されたのはいずれも大阪市西成区に住む、建築業の35歳男と、飲食店経営の34歳男で、飲食店経営男に指示をされた建築業男が、紅ショウガを食べたという。

建築業男は「みんなを笑かしたいと思った」と供述。いっぽう飲食店経営男は、「『おもしろいことやってや』と頼んだら、いきなり食べた。めちゃ面白くて、みんなに見てほしかったのでSNSに上げた」と説明するなど、ともに容疑を認めているという。

実行犯と撮影者が時間差で逮捕

今年に入ってすぐに話題になった、回転寿司チェーン「はま寿司」店内で撮影された“寿司テロ”動画の拡散を皮切りに、飲食業界全体をも巻き込んでの大問題に発展している“迷惑動画”騒動。

今回取沙汰されている吉野家の紅ショウガの件だが、その動画が世間で広く知れ渡ったのは今年2月に入ってからだったものの、撮影自体は昨年9月に行われたようで、吉野家は客からの通報で動画の存在を確認したとのこと。

【速報】大阪市内の「吉野家」で、紅生姜（ショウガ）を直食いする迷惑行為をした建築業の嶋津龍（35）と、飲食店経営の岡敏秀（34）の両容疑者が威力業務妨害と器物損壊の疑いで逮捕されたようです。

pic.twitter.com/GM3p0e3Rb1

— 激バズ2nd (@nethistorybot) April 4, 2023

店舗を特定した吉野家はすぐさま被害届を出したようで、動画に顔がバッチリ映っている建築業男は3月9日、撮影していたとみられる飲食業男は追って4月3日と、約1か月間ほどの時間差で逮捕されたようだ。

このところの“迷惑動画”騒動に関しては、動画に映っているのがいずれも学生風情といった感じのものが多かったのだが、この吉野家の件に関しては、捕まえてみればいずれも30代半ばというイイ歳をしたオッサンだったということが、世間にある意味での衝撃を与えているところ。

しかも、その動機が「みんなを笑かしたいと思った」「めちゃ面白くて、みんなに見てほしかったのでSNSに上げた」といった、罪の意識が微塵もない軽いノリであることもさらに衝撃的といったところで、SNS上では「30代2人が考えた「面白い事」がコレ」「大阪人なのに笑いのセンス無いうえ30代でこれを面白いと思っちゃう奴って」などと、とことん呆れ果てるといった声が噴出している。

30代2人が考えた「面白い事」がコレというのに涙が出てくる　→

「吉野家」の卓上の紅ショウガを箸で食べ、動画撮影か　男2人を逮捕：朝日新聞デジタル https://t.co/VH3H5d9sWk

— dragoner (@dragoner_JP) April 4, 2023

吉野家の紅ショウガを直箸で食べた疑い　男性2人逮捕　大阪府警 #ldnews https://t.co/wD4P3AIwuW

大阪人なのに笑いのセンス無いうえ30代でこれを面白いと思っちゃう奴って人権与えなくていいレベルだよね。不起訴釈放民事で損害賠償のち自由になって更生しても雇いたくない。だって馬鹿だもん。

— こいずみ (@koizumi_idol) April 4, 2023

30過ぎて紅ショウガ食って逮捕とニュースになって日本中から笑われたから被疑者たちも本望でしょう https://t.co/LicSL8oDoa

— だんちょう (@no_yabo) April 4, 2023

ちなみに、問題の動画には映っていなかった飲食店経営男だが、一部報道でその顔が映った画像がすでに公開されており、それが甲子園とみられる野球場のスタンドで黄色と黒のユニフォームにメガホンを手にしているという姿。いわゆる典型的な阪神ファンといったいでたちで、このことも今後何らかの波紋を呼びそうなところだ。

迷惑動画“逮捕ラッシュ”との見方も…

迷惑行為の横行により、回転寿司に代表される客側の性善説を前提とした提供スタイルが“破壊”されかねず、また今回の紅ショウガのような無料で取り放題といったサービスも中止に追い込まれたり、さらには企業側の対策費用が価格に転嫁される可能性もあり得るということで、一連の“迷惑動画”事案に対して、世論では“厳格な対応が不可欠”という声が席巻している状況。

そのような声に応じるように被害に遭った企業側も、最近では刑事・民事の両面から対処するといった姿勢をみせるところがほとんどだ。

さらに警察側も、世間における関心の高さもあっておざなりな対応とはいかないようで、先月8日には、くら寿司名古屋栄店で卓上のしょうゆ差しを口に含むなど迷惑行為を行い、その撮影した動画をSNSに投稿した21歳の無職男ら3人を逮捕。今回の吉野家の件は、それに続く逮捕劇ということで、「いよいよ逮捕ラッシュか」といった声もSNS上からは聞こえてくる。

ただ、このくら寿司のケースでは、動画に映っていた21歳男に関しては起訴となったものの、同時に逮捕された19歳男は2年間の保護観察処分、さらに10代少女に関しては不起訴となった模様で、このことに対しては、厳罰を望む向きからは不満といった声も少なからず上がっているところ。

さらに、一連の“迷惑動画”事案に関する民事での損害賠償請求の動きは、いずれもこれからといった状況。ここ最近は以前と比べて鳴りを潜めている感もある“迷惑動画”の拡散だが、仮に刑事・民事ともに抑止力となりえない手ぬるい決着が相次ぐようなこととなれば、再びこの手の行為が増える可能性も無きにしも非ずと、危惧する見方も広がりかねないところだろう。

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