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卵不足のいま「なか卯」が親子丼40円値下げを決行した3つの理由。ゼンショーHDの業績と株価にどう影響するか=佐々木悠

「親子丼といえばなか卯」のポジションを確立できるか?

実は、ある調査によると、親子丼チェーン店のランキング首位は、なんと弁当チェーンの「ほっともっと」であることがわかっています。
※参考:親子丼、「なか卯」を抑えて持ち帰り弁当チェーンの「ほっともっと」が1位:親子丼、チェーン4社食べ比べ | ビジネスジャーナル(2022年11月17日配信)

この結果は個人的には意外でしたが、逆に考えると、「親子丼と言えばこれ」というチェーン店が存在しないと捉え、未開拓の市場としても捉えることができます。

40円値下げの広告宣伝効果で顧客を増やし、将来的には値上げや新しいメニューの追加をすることが想像されます。牛丼といえば吉野家、衣服といえばユニクロのように、「親子丼といえばなか卯」となるようなブランドを確立することができれば、新規市場開拓につながり、ゼンショーHDの利益の一端を担う企業になるかもしれません。

最後に株価を見てみましょう。

ゼンショーホールディングス <7550> 月足(SBI証券提供)

ゼンショーホールディングス <7550> 月足(SBI証券提供)

23年4月現在の株価は過去最高値圏にあり、コロナ禍以前5年間の平均利益に対するPERは約80倍と、今から投資するには難しい状況です。しかし100株保有すると1,000円のグループ商品券がもらえるなど株主優待も取り扱っています。この優待に対する需要が株価を押し上げる要因にもなっているのかもしれません。

ゼンショーグループには様々なジャンルの飲食店があり、1つの優待で様々な味を楽しめることが、ここのメリットとも言えます。株主優待でなか卯の親子丼を食べれば、より美味しくお得に食べられる実感を持てるかもしれませんね!


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image by: Koshiro K / Shutterstock.com
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バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』(2023年4月13日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

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