リスクは?
もちろんリスクについても考えなければなりません。
景気後退が訪れるとされながら現在は小康状態であり、一時期のアメリカの銀行の問題も今は落ち着きを見せてきました。
しかし、これらのリスクが再び露見し、例えば円高になるような局面になると、日本株が売りに転じたり、企業としても業績が出しにくくなることも考えられます。
何かショックが起きれば相場の逆回転となってもおかしくありません。
長期的な視点でいうと、コーポレートガバナンスの改革が果たしてうまくいくかというところもあります。
東証はPBR1倍割れを解消するように求めていますが、達成できなくてもペナルティがあるわけではありません。
ガバナンス改革を本当にやるためにはリストラや効率性の悪い部分を切ることも必要になりますが、多くの日本企業はそれを苦手としています。
アベノミクスの時も、動きは良かったものの実際にはそれほどROEは上がらなかったと言われています。
長期投資家として
私たちのような長期投資家としては、高い収益性を持ち続ける企業に投資したいと考えます。
このまま株価が上昇し大相場となるのか、リスクが露見して下落、あるいは好調が続かないという両方のシナリオを考えておく必要がありますが、5年以上の長期で考えるならば、資本収益性の高い企業に投資していれば、株価の一時的なアップダウンはあるにせよ、資本が大きく増える段階でやがて株価が追いついてきて資産が増えるという姿が描けるのではないかと思います。
そういった『素晴らしい銘柄』を見つけることが私たち長期投資家の目標となります。
(※編注:今回の記事は動画でも解説されています。ご興味をお持ちの方は、ぜひチャンネル登録してほかの解説動画もご視聴ください。)
※上記は企業業績等一般的な情報提供を目的とするものであり、金融商品への投資や金融サービスの購入を勧誘するものではありません。上記に基づく行動により発生したいかなる損失についても、当社は一切の責任を負いかねます。内容には正確性を期しておりますが、それを保証するものではありませんので、取り扱いには十分留意してください。
『
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
』(2023年6月19日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
無料メルマガ好評配信中
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
[無料 ほぼ 平日刊]
【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。