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自民党“裏金事件”で完全に国民の期待を裏切った検察…痛感させられた税負担の不公平さ=今市太郎

自民党・派閥の政治資金パーティーをめぐり、一昨年までの5年間で収入と支出をあわせ、安倍派は13億5,000万円以上、二階派は3億8,000万円以上が政治資金収支報告書に記載されず、岸田派では2020年までの3年間で3,000万円以上の収入が不記載になりました。しかし、お縄頂戴となったのは結局、派閥の幹部ではなく会計責任者ばかり…。この事件、もっぱら特捜は政治資金規正法違反を前提にして捜査を進めてきたようにみえます。実は国民目線で言いますと、巨額の「脱税」を長期間に渡って実施してきたものであり、この部分は完全にまじめに収入に対する税負担を行ってきた小市民にとっては、実に不愉快かつ不公平な脱税行為であったことが今さら浮かび上がる状況です。(『 今市的視点 IMAICHI POV 今市的視点 IMAICHI POV 』今市太郎)

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※本記事は有料メルマガ『今市的視点 IMAICHI POV』2024年1月22日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。

自民党の裏金事件、あっさり捜査終了…

19日、自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件で東京地検特捜部は安倍派の2人の国会議員と安倍派、二階派、岸田派の3派閥の会計責任者など、総勢8人を在宅のまま立件して捜査を終了しています。

派閥の政治資金パーティーをめぐり、一昨年までの5年間で収入と支出をあわせ、安倍派は13億5,000万円以上、二階派は3億8,000万円以上が政治資金収支報告書に記載されず、岸田派では2020年までの3年間で3,000万円以上の収入が不記載になりました。

しかし、お縄頂戴となったのは結局、派閥の幹部ではなく会計責任者ばかり。

誰が考えても会計責任者だけが独走して行ったはずはないのに、巨悪の本質にはまたしても手をかけられずに終焉となってしまいました。

会見当日は、特捜部長ではなく、東京地検次席検事がわざわざ出てきて説明を行いましたが、誰が出てきても各派閥のキーパーソンを連座制適用で立件することはできず、前評判とはまったく異なる結末に多くの国民ががっかりさせられています。

結局、今回も東京地検特捜部は巨悪に安眠枕を提供したにすぎず、やっている感だけを醸成した仰々しい捜査に国民の呆れる発言がSNS上で目立つこととなってしまいました。

国民目線で見た時、この事件が抱えるのは政治資金規正法違反ではなく巨額の脱税

この事件、もっぱら特捜は政治資金規正法違反を前提にして捜査を進めてきたようにみえます。

しかし、実は国民目線で言いますと、巨額の「脱税」を長期間に渡って実施してきたものであり、この部分は完全にまじめに収入に対する税負担を行ってきた小市民にとっては、実に不愉快かつ不公平な脱税行為であったことが今さら浮かび上がる状況です。

今回は4,000万円以上を抜いたくだらない三流議員が逮捕されて議員辞職をするそうですが、本来ならば金額こそ違っても同種の裏金作りをして何処の帳簿にも載らないカネを抜いてきた議員は、すべからく摘発されるべきでしょう。

それなのに特捜が勝手に法律適用の線引きを行ったことは、非常に問題のあるやり方に見えて仕方ないのが実情です。

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