信越化学のバリュエーション
信越化学は設備産業であるため、PBRでの評価が最適です。

現在のPBRは約2倍弱であり、過去平均と比較してみると平均的な水準だといえるでしょう。
PERは現在約16倍で、平均をやや下回る水準です。

2025年3月期決算の際に減益予想が出た場合、PERが上昇し株価に下落圧力がかかる可能性もあるためその点注意が必要です。
総合的に見ると、現在の株価は平均的な水準であり短期的な株価の動向は不透明です。
長期的な観点でみると、主力製品以外の成長が見込めれば上昇余地はあると評価できます。
また、将来の成長には絶妙なタイミングでの設備投資判断など、金川氏が主導してきた経営手法を継続できるかどうかがカギとなるでしょう。
まとめ
今回は、信越化学について解説しました。
信越化学工業は優良企業としての地位を保持していますが、以前と比較して不確定要素も存在する状況です。
日本の産業を支える企業として長期的な成長が期待される一方、短期的には景気悪化懸念から弱含みの展開が続く可能性があります。
信越化学の長期的な見通しに関しては、現在は判断が難しい局面。投資家自身の判断が重要で、それぞれの投資方針に基づいた意思決定が必要となるでしょう。
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『 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』(2025年3月18日号)より※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。