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デジタルグリッド、契約容量が前年同期比25.1%増 電力PFの顧客基盤拡大が成長牽引

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2026年3月11日に発表された、デジタルグリッド株式会社2026年7月期第2四半期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。

エグゼクティブサマリー

デジタルグリッド、契約容量が前年同期比25.1%増 電力PFの顧客基盤拡大が成長牽引

豊田祐介氏:みなさま、こんにちは。デジタルグリッド代表取締役社長CEOの豊田です。本日は、2026年7月期第2四半期の決算についてご説明します。どうぞよろしくお願いします。

まず、エグゼクティブサマリーとして3点お伝えします。1点目はスライド左側に記載の業績進捗です。売上高と段階利益がともに順調に進捗しており、当初策定した予算に向けて堅調に推移しています。

2点目は中央の棒グラフです。この成長を牽引しているのが、プラットフォームビジネスです。プラットフォームへの参加者数や契約容量の増加が成長の主な要因となっています。実際にお客さまの参加率・参加数は前年同期比で25.1パーセント増加しており、売上および段階利益の堅調な成長に寄与しています。

3点目は、一番右側のAS(アグリゲーションサービス)事業で、系統用蓄電池を最適運用する事業です。数年にわたり準備を進めてきた結果、今四半期において単四半期での黒字化を達成しました。また、取扱容量も50メガワットを超え、足元では62メガワットと順調に伸びています。

AGENDA

本日は、第2四半期の各セグメントの定量的な業績報告と、事業の進捗をさらに詳しくご説明します。

デジタルグリッドは”つなぐ”プラットフォーマーです

進捗について触れる前に、当社の概要についてご説明します。「電力小売とは何が違うのか?」というご質問をいただくこともありますが、当社はプラットフォームビジネスを展開しています。

ただ単純に電気を左から右に流すだけではなく、商流としてさまざまな電源、例えば蓄電池や再生可能エネルギーも含めた多様な電源を消費者に選択いただき、自由に売買できる仕組みを提供している会社です。

昨今、地政学的な影響によってさまざまな緊張感が高まり、それに伴いエネルギーインフラが変化している状況にあると思います。そうしたなかでもスピード感を持って時勢に応じた電力の売買を提供し続けている点が当社の強みです。

決算ハイライト | 2Q業績

数字についてご説明します。売上高や営業利益、最終利益については順調に推移しており、これは前回ご報告したとおりです。

前四半期比では売上が減少しているように見えますが、この理由は、3ヶ月前にご報告したとおり、前四半期においては一時的に売上が多く計上される要因があったためです。

具体的には、一般送配電事業者との精算額を開示した影響があり、それにより今四半期の売上が減少しているように見えています。しかし、上から3つ目の契約容量については、前四半期比で6.5パーセント増加し、お客さまの数が順調に伸びています。

もう1つ、イレギュラーな点としては、スライド右側説明文の下段にある「営業外収益」の箇所です。当初は想定していなかった容量拠出金の還付額がありました。詳細についてはこの場では割愛しますが、54ページに記載がありますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

これにより、プラス1億3,000万円程度の収益インパクトがあり、今四半期の当期純利益(ボトム)は4億2,000万円程度で着地しました。

決算ハイライト | 2Q業績

こちらは売上をプラットフォームからの収益とそれ以外に分け、四半期ごとにブレイクダウンしたチャートです。売上全体をみると若干減少しているように見えます。棒グラフでは、色が濃い部分がプラットフォーム利用料、薄い青色がそれ以外の収益を示していますが、それ以外の部分が減少し、一時的に計上していた収益が少なくなっていることが要因です。

決算ハイライト | 四半期業績

こちらのスライドはプラットフォームのさらに詳しい内訳を表しています。当社の収益の根幹であり柱となるプラットフォーム利用料の部分を表示しています。売上だけを見ると10パーセント減少しているように見えますが、お客さまの数、すなわち取扱量や契約容量自体は前四半期比で3.1パーセント成長しています。

一方で、前四半期と比較して影響があった事柄として、電力業界は季節的な要因を多く受けるという点が挙げられます。この点については後ほど詳しく説明します。

同じお客さまの数であっても、例年より暖冬や厳冬といった影響で電気の使用量自体に変動があります。前四半期比では取扱量が減少していますが、より本質的な面としてご注目いただきたい点は、スライド中央の契約容量です。ここではお客さまの数自体が堅調に伸びていることが確認できます。

単価の下落については、前四半期にご説明したとおりですが、前四半期比での単価減少はわずかに見られるものの、限定的なものとなっています。

非財務KPI | 契約容量

非財務KPIである契約容量とGMVについてご説明します。契約容量は順調に積み上げています。

非財務KPI | 取扱電力量

GMV(取扱電力量)は、契約容量に時間の概念を掛け合わせて算出したものです。つまり、この冬のように「あまり寒くなければエアコンを使わない」といったケースもあり、気温などによって影響を受ける指標になっています。

例年、第1四半期と第2四半期を比較すると、第2四半期は少し落ち込みやすい傾向があります。また、昨年と今年を比較した場合でも、同じ冬であっても気温の違いにより数字に影響が出ることがあります。

決算ハイライト | 販管費・人員の推移

コスト面についてご説明します。販管費は前年同期比32.0パーセント増加しており、その主な要因は人員の増加です。

スライド右側のチャートに示しているように、フロント・営業を中心に35.4パーセント増加し、23名の採用に成功しました。当社は事業拡大フェーズにあると認識しており、事業拡大に向けて必要な人員を積極的に採用しています。

損益計算書 / 主要財務指標

損益計算書です。詳細については割愛します。主要な点は先ほど申し上げたとおりです。

貸借対照表 / キャッシュフロー計算書 / コミットメントライン

バランスシートです。詳細は割愛していますが、基本的には健全なバランスシートとなっており、万が一の場合に備えたコミットメントラインについても、従来どおりです。

セグメント | 概要

事業の詳細についてご説明します。おさらいとなりますが、当社は大きく3つのセグメント・事業を展開しています。

1点目は主力事業である電力プラットフォーム事業です。電気をエンドツーエンドで自由に売買できるようにするプラットフォームです。

2点目は、数年前から投資領域として位置付けている再エネプラットフォーム事業です。こちらでは、電気や再生可能エネルギーを売買しますが、その中でも再生可能エネルギーや脱炭素電源を中心に取り扱うプラットフォームを支援する事業となっています。

3点目は、その他事業で、当社はこれを「調整力事業」と位置付けています。蓄電池を活用して系統の負荷を分散・緩和させるビジネスです。

この3つの事業について、さらに詳細を見ていきます。

セグメント | 四半期業績推移

電力プラットフォーム事業についてです。従前より対応を行っているとおり、取扱量、すなわち契約容量は増加していますが、単価の下落などの影響により、前年同期比で19.3パーセント減となっています。

再生可能エネルギープラットフォーム事業ですが、売上高は前年同期比42.8パーセント増となりました。

その他事業では、今四半期から2つに分けており、「AS(アグリゲーションサービス)事業」と「その他」に分類しています。AS事業は、今四半期でようやくセグメント単独で黒字化を達成した点がハイライトとなっています。

セグメント | 契約容量推移

こちらのスライドは契約容量の推移です。契約容量は前年同期比25.1パーセント増となっており、今四半期から蓄電池が新たに加わったことで増加に寄与しています。

電力PF事業 | デジタルグリッドプラットフォーム (DGP)

セグメントごとの詳細です。まずは、主力事業である電力プラットフォーム事業です。

従来の電力供給では、大手電力会社や小売電気事業者を通じて画一的なメニューで電気を購入していました。しかし、当社のプラットフォームでは、事業拠点ごとに電気の使用状況や特性、購入方法、リスクプロファイル、リスク許容度に応じた電力の売買を推奨しています。

昨今、特に2月末から始まったイランの地政学的リスクを受けて、リスクを嫌う方々が増えています。しかし、これが始まる以前から、電気は燃料価格やコモディティ市場の影響を多大に受けるものです。したがって当社では、リスクを許容できない方々に対し、ヘッジを行うべきとの提案を繰り返し行ってきました。

電力PF事業 | オーダーメイド方式を活用した電力調達方法

秋田県の市立秋田総合病院における事例をご紹介します。同病院では、先物取引などを活用して電力ヘッジをしています。24時間にわたり患者さまがいるため電力を使用しており、電力使用状況における負荷が非常に高い施設です。そのベースとなる部分を市況に左右されることなく固定価格で調達する仕組みを採用しており、2月17日に固定取引を行っています。

当社はこれまで、このような病院や小売業者など、ご本業を持つお客さまがコモディティ価格の変動により経営に影響を受けるケースを目にしてきました。そのため、こうしたお客さまに対し価格を固定化し、ヘッジを提供することが当社の使命の1つであると考えています。

このような事例はあくまでも一例ですが、いくつか出てきています。

電力PF事業 | 先物を活用した柔軟な電力調達方法

特に足元では、電力先物市場といわれる「EEX」という欧州発の市場と、日本初の「TOCOM(東京商品取引所)」の市場で取引のボリュームが増加しています。

これらを活用しつつ、当社のお客さまが本業に専念できるよう、電力価格のヘッジを進めているところです。

再エネPF事業 | 充実した再エネPF事業のメニュー

再エネプラットフォーム事業についてご説明します。再生可能エネルギーといっても、現在では異なる電源が少しずつ増えてきていますが、主に新たに作られる太陽光発電が中心となっています。

お客さまは主に大手企業や法人の需要家で、大手のお客さまの状況としては、これから再エネ調達を始めようとしている段階や、すでに積極的に再生可能エネルギーを調達している段階など、さまざまなフェーズに分かれています。この点については、スライド左側に、ステップ①、ステップ②、ステップ③と段階を分けて示しています。当社はそれぞれのステップに応じてプロダクトを提供し対応しています。

スライド右側には具体的にどのような取引形態があるかが示されています。本日はその各取引形態についての詳細は割愛しますが、日本で取引可能な再生可能エネルギーの形態のほぼすべてを当社はカバーしており、各お客さまのお好みに応じた再生可能エネルギーの提供を行っています。

再エネPF事業 | Step① Econohashi(エコのはし)

まず、最も難易度が低い入門編といえるのが、再生可能エネルギーの証書を購入してカーボンオフセットを行う方法です。これを「FIT非化石証書」と呼ぶこともありますが、当社ではこの証書の仲介を行うビジネスを展開しています。

こちらのビジネスは3年以上継続しており、右肩上がりで会員数が増加しています。これは、再生可能エネルギーの調達に対する意識の高さが要因と考えられます。

また、日本やアメリカをはじめ各国で政権が変わる際、その影響がどの程度あるのかといった質問を受けることもありますが、国内における再生可能エネルギーの調達ニーズは、基本的に堅調に推移していると、現場の実感として捉えています。

再エネPF事業 | Step② RE Bridge

証書ではなく、実際の再生可能エネルギーとの契約締結をご希望のお客さまには、「RE Bridge」というマッチングプラットフォームを提供しています。

こちらは再生可能エネルギーを必要とする法人需要家と、それを提供する事業者との売買を可能にしたプラットフォームで、四半期ごとに売り手と買い手が集いオークションを開催します。ここでは「いくらで」「何年から」「何年間」といった条件が提示され、その情報をもとに実際のマッチングが行われます。

登録件数および容量は高水準を維持しており、成長を続けています。

再エネPF事業 | Step③ 再エネ取扱容量推移

再生可能エネルギーを提供し、最終的にどのようなプロダクトに至るのかを詳細に示しているのが、このチャートです。

総容量は354メガワットで、成長が見られる分野としては、バーチャルPPAや再エネ卸が堅調な伸び率を示しています。

新しいトピックとしてお伝えしたいのは、チャートの一番右上の細いグレーの部分です。こちらの蓄電池併設型は、この四半期から新しい取り組みとして少しずつ増加しています。

再エネPF事業 | 具体的な取組み事例

蓄電池併設の具体的な取り組み事例について、スライドの右側に記載しています。太陽光発電は導入が大幅に進んでおり、特に日中は発電された電力を使い切れない状況が発生しています。そのため、以前から九州エリアを中心に、日中の太陽光発電の出力を抑制する措置が行われてきました。

そのうえ、今月からは九州エリアだけでなく、東京電力管内でも太陽光発電の増加により需要を超える電力が発生し、出力抑制が始まっている状況です。

しかし、税金や補助金といった国民負担のもとで導入された再生可能エネルギーを無駄にしてしまうことは避けたいところです。そのため、蓄電池を併設し、発電された電力を余すことなく活用できるようにする取り組みが、今後重要になっていくと考えます。

その具体的な取り組みとして、蓄電池併設型の第1号を九州エリアで実施することができました。

また、前後しますが、スライド左側は新しい再生可能エネルギーのかたちについて紹介しています。

政権の交代もあり、なんでもかんでも「メガソーラーであればよい」「ソーラーであればよい」「再生可能エネルギーであればよい」といった単純な取り組みではなく、地域との共生や、持続可能な再生可能エネルギーの開発および運用が不可避であると考えています。

その中で当社は、営農、つまり農業とエネルギー事業を両立させ、より収益性の高い農業を支援する取り組みを支援しています。

電力PF事業 再エネPF事業 | 事業別契約期間の傾向

電力の売買と再生可能エネルギーの売買についてご説明します。この2つはビジネスモデルが少し異なるため、念のためご承知おきいただきたく、スライドを設けています。

電力のプラットフォームは、基本的に1年単位の契約が前提となっており、毎年契約を更新する単年契約が主流です。一方で、再生可能エネルギーのビジネスモデルは、20年やそれ以上といった長期契約が主となっています。

イメージとして、電力のビジネスモデルもストック型ではありますが、再生可能エネルギーのビジネスモデルは、よりチャーンが低く、収益が根雪のように安定して積み上がっていくストック型ビジネスモデルであるといえます。

その他事業 | 調整力事業のビジネスモデル

その他事業である調整力事業についてご説明します。このセグメントは大きく2つの異なるビジネスモデルが存在しています。

1つ目はAS(アグリゲーションサービス)事業で、スライド中央の四角で示されている部分です。バランスシートを使用せず、蓄電池を最適に運用するビジネスモデルです。

もう1つはスライド左上に記載されているデジタルグリッドのAM(アセットマネジメント)事業です。自社保有の蓄電池を運用する、バランスシートを活用したビジネスです。

その他事業 | 容量推移

AS事業とAM事業の進捗状況についてです。昨年9月に発表した中期経営計画の中で、「3年間でAS事業は343メガワットまで、AM事業は40メガワットまでそれぞれ積み上げます」とお伝えしましたが、AS事業では今期すでに62メガワットほど積み上がってきています。

一方、AM事業は鋭意開発中です。前四半期にもお伝えしましたとおり、当社として初めて取り組む事業であり、御殿場エリアにおいて蓄電池の運用に成功しています。

その他事業 | AS事業:売上・利益

特にAS事業が黒字化した点については、エグゼクティブサマリーでもお伝えしましたが、改めて売上や収益の計上タイミングをご理解いただくために、こちらのスライドをご用意しました。

蓄電池が運転を開始すればすぐに収益化できるかというと、実際はそれほど簡単ではありません。各種市場に参入するための準備や審査、テストなどを経る必要があります。需給調整市場に参入し、収益計上が可能となるのは、運転開始から約5ヶ月後、いわゆる「Nプラス5」となります。また、容量市場についてはさらに時間がかかり、年単位の準備を要する場合もあります。

スライド左側のグラフに記載されている8,800万円の売上は、かなり前から進めてきた準備が実を結び始めている結果です。

その他事業 | AS事業:トピックス

こちらのスライドはAS事業の取扱量が順調に増えていることを示すグラフです。

左側のグラフは、需給調整市場の一次オフラインのマーケットにおける状況です。2026年1月を通して、当社の寄与度は落札率ベースで20パーセント弱となっています。

右側のグラフはもう1つのマーケットである容量市場です。前年に比べて約123メガワットの増加を達成し、約6倍の約147メガワットの容量を確保することに成功しました。つまり、AS事業は非常に順調に進捗していると言えます。

最後に | IR活動の取組み

最後になりますが、当社はIR活動をさらに強化していますので、3点ご紹介します。

1点目はカバレッジレポートの開始です。エンヴァリス社のご協力をいただき、決算直後の速報レポートを含む各種言語(日・英・中)のレポートを作成していただいていますので、ぜひご覧ください。

2点目はよくある質問(QA)の一覧化です。これまで、四半期ごとの決算時に開示していたQAをまとめ、当決算説明会の動画後のQAも含めてストック化しています。「Notion」を活用し、過去のQAも一覧できるようになっています。こちらもぜひご覧ください。

3点目は、このようなIR活動の情報発信としてメール配信の開始です。メールをご登録いただければ、タイムリーにIR情報をお届けする仕組みを整えていますので、ご興味がありましたらぜひご登録ください。

簡単ではありますが、以上で私からの説明を終え、これより質疑応答に移りたいと思います。

質疑応答:単価の下落と要因について

「第2四半期の電力事業のデジタルグリッド手数料、利用料についての取扱量当たりの単価は計画比どおりの下落でしょうか? また第1四半期比で単価が下がった要因を教えてください」というご質問です。

今のご質問の趣旨は、スライド8ページで単価が1.9パーセントほど下がっている点についてのご質問かと思います。

基本的には、もともとの想定値と大きな変化はないこと、第1四半期の途中で値段が下がったものについては積分値でその効果が反映されることから、想定の範囲内と考えています。

従前よりお伝えしている想定計画では、2026年4月の電力契約の切り替えが大きく寄与してくる部分で、一段の下落が見込まれています。ただし、この1.9パーセント程度の下落は当初の想定内であると考えています。

質疑応答:2026年4月のプラットフォーム利用における市場影響と対応について

「電力先物はJEPX価格の今後の上昇を示唆する状況にありますが、2026年4月からの電力プラットフォームの契約件数へどのように影響すると見立てていらっしゃいますか?」というご質問です。

2026年4月のプラットフォーム利用に関する動きは、その数ヶ月前に営業活動がひととおり終了する状態です。そのため、2026年3月初めからの市場の混乱が2026年4月からの契約に著しい影響を及ぼすことは想定していません。

一方で、この4月から参加されるお客さまに関して、市場の動きに連動する形で電力を調達している場合、電気代が高騰する可能性があります。そのため、まずなによりもマーケット情報や状況を正確に共有することが重要と考えています。

また、これ以上の電気価格の上昇をヘッジしたい場合には、先物取引を活用したヘッジ手段をご提案し続けることが、当社の対応方針となると考えています。

質疑応答:容量拠出金採算益のメカニズムについて

「容量拠出金採算益のメカニズムをご解説いただきたいです。特に下期に生じる余地がありますか?」というご質問です。

こちらについては、スライド54ページに容量市場の説明がありますので、あわせてご確認ください。

容量市場とは、4年後に向けて発電設備の容量を確保する仕組みです。この発電設備は蓄電池に限らず、太陽光やその他の電源も対象となり、容量(キロワット)を確保した代わりに対価を支払うという内容です。

一方で、実際には確保が不可能なケースもあり、当初の計画よりも容量が下がることもあります。容量市場でコミットするということは、単に発電設備を保有しておけばよいというわけではありません。例えば、発動指令電源と呼ばれる種類の場合、年12回の指令に応じて発電所を稼働させる必要があります。

これが遂行できない場合には罰則・罰金(ペナルティ)が科され、発電所や発電者から収受したペナルティの金額が小売電気事業者に還元される仕組みとなっています。ただ、このペナルティがどれぐらい発生するのかを予測することは非常に難しいのが現状です。仮にペナルティが多発する場合、その影響は「この容量市場が健全にワークしているのか?」や「この電源は大丈夫なのか?」といった問題に発展する可能性もあります。

容量市場は2024年頃から運用が始まった仕組みであり、現在は過渡期にあることから、ペナルティによって発生した金額が還元される状況が続いています。今後、運用が安定してくれば、これらの金額もそれほど大きなものにはならないのではないかと思います。

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