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株価ダダ下がり「セブン&アイHD」海外事業が足枷に?長期投資家が見るべきリスクと成長性=栫井駿介

今回はセブン&アイ・ホールディングス<3382>についてです。直近の第1四半期決算が減益になってしまい、それを受けて株価が下落しています。これまで業績は好調に推移してきていたので、何が起こったのか気になっている方も多いかと思います。

セブン&アイ・ホールディングスの決算の内容から、会社の現状を把握するとともに、同時に見えてきたマクロ環境の状況についてお話したいと思います。(『 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』栫井駿介)

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プロフィール:栫井駿介(かこいしゅんすけ)
株式投資アドバイザー、証券アナリスト。1986年、鹿児島県生まれ。県立鶴丸高校、東京大学経済学部卒業。大手証券会社にて投資銀行業務に従事した後、2016年に独立しつばめ投資顧問設立。2011年、証券アナリスト第2次レベル試験合格。2015年、大前研一氏が主宰するBOND-BBTプログラムにてMBA取得。

経営改革と海外での成長

セブン&アイ・ホールディングス<3382>日足(SBI証券提供)

セブン&アイ・ホールディングス<3382>日足(SBI証券提供)

決算の後の株価の推移ですが、それまで横ばいで推移していたところが決算が出た瞬間に10%くらい下落し、そのままズルズルと来ている状況です。

セブン&アイ・ホールディングス<3382>月足(SBI証券提供)

セブン&アイ・ホールディングス<3382>月足(SBI証券提供)

長期で株価を見ると、急な伸びはほとんどなく割とじっくりやってきた会社かと思います。
とはいえ、セブンイレブンは国内トップのコンビニであり、堅調に業績を伸ばしてきたというところもあります。

セブン&アイ・ホールディングス<3382>通期業績推移(SBI証券提供)

セブン&アイ・ホールディングス<3382>通期業績推移(SBI証券提供)

直近で大きく売上が伸びているのは、アメリカで3,600店くらいのコンビニを展開するスピードウェイを買収し、いよいよアメリカで本格的に成長していこうというフェーズに入ったというわけです。

スピードウェイの買収以降のセブン&アイ・ホールディングスは、イトーヨーカドーを分離してIPOをさせる計画が進んでいたり、西武そごうやFrancfrancを売却するなど、事業の取捨選択、経営改革が進んでいるのではないかと見られています。

Next: ネックになっているのは北米事業?営業利益が前年比78%も減少

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