■三和ホールディングス<5929>の中長期の成長戦略
(5) サステナビリティ経営と人的資本経営の基本戦略
サステナビリティとは、世界を持続的な状態にするために、経済活動と環境や社会を保護・保全する活動を両立させながら事業などを行うことである。同社グループでは、「ものづくり」「環境」「人」「グループの経営基盤」をテーマとして、特に「人」への取り組み、すなわち「人的資本経営の推進」に重点を置いている。人材育成、ダイバーシティの推進、安全と健康への取り組みにより、働きやすさとやりがいを追求するほか、「個」の成長と「組織」の成長の循環によって、エンゲージメント(帰属意識)を向上させることで、人的資本の最大化を図る。現状は人手不足であり、成長のためには人材確保と育成強化が極めて重要である。2026年3月期には、「人」への取り組みとして、日本・米州においてエンゲージメントサーベイを実施した。従業員が自社や仕事にどれだけ愛着・共感・貢献意欲を持っているかを調査するもので、サーベイの結果を活用するために今後も継続実施の予定だ。また、社員への株式付与やデジタル教育も実施している。
また、同社グループは社会から信頼される企業を目指し、従来からESGを推進しているが、近年では年金基金など主要投資家の間でもESGに対する企業の取り組みを重視して銘柄を選別する「ESG投資」が拡大傾向にある。同社グループでは、サステナビリティへのこれまでの取り組みや情報開示の姿勢が評価され、「MSCI日本株 ESGセレクト・リーダーズ指数」「FTSE4Good Index Series」「SOMPOサステナビリティ・インデックス」など、国内外のESGインデックスに組み入れられている。また、「2025年度日経サステナブル総合調査 SDGs経営編 ★3」など、数々の賞も受けている。さらに、(株)日本格付研究所(JCR)による長期発行体格付は、AA-(安定的)を維持している。
以上で見た通り、推進中の中期経営計画は多岐にわたり、非常に意欲的な計画である。事業環境の悪化に伴い数量が伸びず、数値目標では苦戦を強いられているが、多くの施策は着実に進展している。弊社では、引き続き進捗及び達成状況を注視したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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