世界にとって不幸な選挙
今回の米大統領選挙は、米国が抱える様々な問題が提起され、民主党ではサンダース候補が、共和党はトランプ候補がそれら「不満」の打開者、革新者として支持を集めたものの、結局、最も現状追認派のクリントン候補がポストを確保しそうな状況です。
これでは「米国病」は何も変わらず、国民の不満はさらに高まる懸念さえあります。
残念ながら、選挙戦は両者の足の引っ張り合いに終始し、米国をこうしたいという、明確なビジョンを提示できないまま、終盤を迎えました。
米国民にとっては、ひいては世界の人々には、成算のない、不幸な選挙となりました。長期停滞や疾患を抱えた経済には、ときに荒療治をする力持ちの台頭が望まれますが、それもかなわない選挙となりました。
金融緩和だけに支えられた世界市場も、闇のリーダーが戦略転換し、金融依存から脱却しようということになると、何が起きるのか。
混乱が生じたときにそれをマネージできるリーダーがいるのか、主要国を眺めてもいささか不安になります。
※本記事は、『マンさんの経済あらかると』2016年10月14日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
『マンさんの経済あらかると』(2016年10月14日号)より
※太字はMONEY VOICE編集部による
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金融・為替市場で40年近いエコノミスト経歴を持つ著者が、日々経済問題と取り組んでいる方々のために、ホットな話題を「あらかると」の形でとりあげます。新聞やTVが取り上げない裏話にもご期待ください。