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支持率30%割れ!「安倍内閣総辞職」へのカウントダウンが始まった=高野孟

自民党改憲案は年内にまとまるのか?

秋の臨時国会は、大きな懸案があるわけではなく、入り口では引き続き加計・森友両学園の問題で野党の追及が続くだろう。それがどの程度の震度となるかは、7月下旬の第2回閉会中審査の安倍答弁のでき具合による。野党有利に傾けば、安倍政権は厳しいスタートを強いられる。

その先は、以下の双六図のように、安倍改憲策謀とアベノミクス5年間の検証とを2本柱として政局が展開し、18年9月の自民党総裁選へと一旦収斂していくことになる。

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安倍政権の命運を決するのは、彼が5月3日に党にも内閣にも相談せずに一方的に発表した改憲シナリオ――「9条12項はそのままにして3項を加える」ことを中心とした迂回的でトリッキーな改憲案を、自民党内で取りまとめることに成功するのかどうかである。

5月の段階では、こういう強引なやり方で突っ切って行っても、自民党内も公明党もブツブツ言いながら結局は付いていってしまうのだろうかと思われたが、都議選以後の今の局面ではそうなりそうにない

第1に、安倍首相の勢いに気圧されたかのようだった自民党憲法族が党内及び野党との議論を正常な軌道に戻そうとするだろう。保岡興治=党憲法改正推進本部長はじめ船田元=同本部長代行、中谷元=同本部長代理、石破茂=同本部顧問などは、2000年に衆院に設置された憲法調査会の会長だった中山太郎=元外相の「野党を含めた徹底熟議」路線の継承者であるけれども、安倍首相にはそれがまだるっこしくて仕方がない。

そのため、日本会議系の右翼が練った「9条加憲」という迂回的な奇策を一方的に発表した上で、党憲法改正推進本部の人事に手を突っ込んで、保岡本部長の横に下村博文を「本部長補佐」として、上川陽子事務局長の横に西村康稔を「事務局長補佐」として、いずれもお友だちを監視役として張り付け、さらに「顧問」に二階俊博幹事長、茂木敏充政調会長、細田博之総務会長の党3役全員を突っ込んで「挙党態勢で突き進むというポーズを作り上げた。

しかしこれは余りにも粗暴な、憲法族の面子など一顧だにしない事実上の乗っ取りで、保岡はもう引退も近いのでオロオロと従ったが、船田や中谷や石破は怒っている

第2に、岸田はすでに前々から「9条に手を着けるべきでない」と明言していて、それを強く押し出して安倍首相に対抗すれば、潜在している保守リベラル派やハト派の支持を集める可能性が強まっている。

第3に、公明党は、安倍首相の「9条加憲論という露骨な公明党引っかけ策にむしろ反発しており、それが上述の山口発言のクールさとなっている。

というわけで、私の判断では、安倍首相の提案に沿って臨時国会中に自民党が案をまとめて、衆参の憲法審査会に提示できる可能性はかなり低くなってきた。安倍首相がこうまで独断的に、期限を明示してまで突っ込んでしまった以上、それができなければ辞任ということにならざるを得ないだろう。あるいは、年末に自暴自棄的な破れかぶれ解散に打って出るということも皆無ではないが、何の意味もない自己都合の解散で、しかも大敗するに決まっているので、周りが羽交い締めにして押しとどめるだろう。

Next: 都議選前後で完全に変わった「潮目」

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