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トランプ社長は「子分」に何を売りつけたのか?日本国民のノルマ厳しく=矢口新

日本に米兵器を売り込む訪問セールス

また夏頃、北朝鮮のミサイルが自国上空を通過するのを見過ごした日本に対し、トランプ大統領は「米国のミサイル防衛システムを買えば、撃ち落とせる」と述べた。
※参考:Trump says Japan would shoot North Korean missiles ‘out of sky’ if it bought U.S. weaponry – REUTERS(2017年11月6日)

トランプ大統領の今回の訪日目的の1つが、(北朝鮮を念頭に置いた)こうした米兵器販売訪問セールスであったようだが、「限られた国防予算のなか、事実上役立たない高価なミサイル防衛システムを購入し、国産の通常兵器購入を見送ることは、事実上の国防放棄だ」とした識者のコメントは以前にもご紹介した。

いずれにせよ、弾道ミサイル防衛システムを生産して日本に売り込もうとしているアメリカ自身で議論になっているように、現状の弾道ミサイル防衛システムは『頼り切ってはいけない』レベルなのだ。そのようなレベルにある超高額兵器に大金を投入する前に、自衛隊の通常の戦力レベルを高めないと、日本の防衛レベルは降りかかっている脅威を跳ねのけることができない。中国からはもちろん北朝鮮からも軍事弱国としてますます侮られることになってしまうであろう。

出典:ミサイル防衛を偏重しすぎている日本 「国産よりアメリカ製品を優先」の不思議 – JBpress(2017年9月14日)

「ミサイル防衛を偏重しすぎている」というより、訪問セールスの対象が超高額なミサイル防衛システムなので、親分に忠実過ぎる「一の子分」が、自分自身の「部下(国民)」に購入を迫っているというのがより正確だ。

Next: それは本当に「日本を守るため」なのか?

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