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東芝ショック4つのシナリオ~経営破綻確率は15%、上場廃止は五分五分=栫井駿介

残された柱を評価する

東芝は現在、絶好調の半導体部門を売却することで資本を増強しようと考えています。当初、分社化した会社の株式の2割未満しか売却しないとしてきましたが、現在は全株式を視野に入れた過半数の売却を検討しているようです。

株式の過半数を売却できたとしたら、大幅な資本増強が見込め、当面の財務的な危機は回避できるでしょう。しかし、株主にとって目下の課題は財務状況ではなく、内部管理体制の問題です。

3月15日時点で内部管理体制に不備があれば、6月には上場廃止が決定してしまいます。内部通報など不透明な部分が拭えず、長期投資家にとっては到底投資できる状況ではありません。

東芝は会計不正発覚後、約1年前に経営の3つの柱として「ストレージ」「社会インフラ」「エネルギー」を掲げましたが、「エネルギー」は原発事業の大規模損失、「ストレージ」は半導体事業の売却により、早くも2つの柱を失ってしまうことになります。

既に家電や医療部門も売却してしまっていることから、残された柱はエレベーターや空調などの社会インフラ部門だけです。この部門は決して高収益とは言えないものの、ストック型のビジネスであり、安定した収益を生み続けます。浮き沈みの激しい半導体部門とも違い、私が評価しているところです。

問題の解決にはまだ半年以上を要すると見られますが、一段落してまだ上場しているようであれば、その時に改めて投資対象として検討したいと思います。

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本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2017年2月19日)

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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

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