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日本株に固執する投資家はなぜ眼前の「歴史的チャンス」に気づかないのか?=江守哲

米国株式市場~3指数そろって過去最高値更新を継続

米国株の上昇が止まりません。ダウ平均、S&P500、ナスダック指数が先週も過去最高値を更新しました。レンジが上に抜けてきています。これは、明らかに新たな動きに入った証左でしょう。

市場では、割高感を指摘する声も非常に多く聞かれます。それでも上げています。トランプ政権の大型減税措置などへの期待がそれだけ強いということでしょう。

トランプ大統領は税制に関して、2~3週間以内に「驚くような発表をする」と表明しました。これが株価再浮上のきっかけになっているのです。

これは、トランプ大統領が大統領選から公約に掲げていたものです。市場では、大型減税の具体案が示されるとの期待が高まっているわけです。

また、財政出動によるインフラ投資金融規制緩和の恩恵が期待できる金融や建設関連銘柄などが買い進まれています。

さらに、アップル株が上昇したことも株価指数を押し上げています。アップル株については、バークシャー・ハザウェーや主要ヘッジファンドが買い増しを進めているとの報道も材料視されています。

こういう話が出てくると、投資家からすると高値でも怖がらずに買うことができるようです。

また、S&P500の時価総額が初めて20兆ドルの大台を突破したことも象徴的な動きといえます。まさに典型的な「トランプラリー」が再加速しているわけです。

米国では、株高基調が続けば個人消費の拡大が期待できます。米国の家計資産の3割以上が株式です。投資信託や債券なども含めると、5割以上が金融資産です。

株価が堅調に推移すれば、消費を増やしやすくなります。そうなれば、米国の持続的な景気拡大が期待できることになります。

「2030年」まで続く長期上昇トレンドの可能性も

トランプ大統領のやり方には賛否両論あります。むしろ、批判的な声が多いかもしれません。しかし、米国の方向性を決めるのは彼です。

もちろん、すべてを決められるわけではありませんが、やはり米国の大統領の権限は絶大です。

トランプ批判を繰り返す専門家が多いのですが、彼らはそれが仕事なので仕方がありません。

しかし、投資家は批判をしていても始まりません。良い面を見つつ、悪い面も念頭に入れながら実を取ることを考えなければなりません。

私はこのところ、これまで以上に米国株に注目するようにしています。また、セミナーでもそのようなお話をします。

過去の米国株の動きを見ると、長期的な上昇が17年間続いたことが2回ありました。見事に17年間です。

今回の株価上昇は2013年から始まっています。ここから17年間、株価上昇が続けば、2030年まで株価上昇が続くことになります。

そのような単純なものではないかもしれませんが、今後の米国がこれまでのようにイノベーションと人口拡大を続けるのであれば、その可能性は十分にあると考えられます。

トランプ大統領が移民受け入れを拒否すれば、もしかすると、米国が成長してきたもっとも重要なドライバーの一つが欠けることになります。これではいけません。トランプ大統領にこの点を理解してほしいとは思います。

一方、米国債利回りが思いのほか上がってきません。市場は何かしらのリスクを感じているのかもしれません――
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本記事は『江守哲の「投資の哲人」~ヘッジファンド投資戦略のすべて』2017年2月20日号の一部抜粋です。全文にご興味をお持ちの方はぜひこの機会に、今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。本記事の続き(イエレンFRBの金融政策分析、米国の少し心配なデータ)や、コモディティ市場の詳しい分析、人気連載「マーケット人生物語~私の人生を変えたアノ事件」もすぐ読めます。

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株式・為替・コモディティなどの独自の市場分析を踏まえ、常識・定説とは異なる投資戦略の考え方を読者と共有したいと思います。グローバル投資家やヘッジファンドの投資戦略の構築プロセスなどについてもお話します。さらに商社出身でコモディティの現物取引にも従事していた経験や、幅広い人脈から、面白いネタや裏話もご披露します。またマーケット関連だけでなく、野球を中心にスポーツネタやマーケットと野球・スポーツの共通性などについても触れてみたいと思います。

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