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ついに米中貿易戦争へ。中国の「米債爆売」で米国市場はリーマン級暴落も=今市太郎

中国の「米債売り浴びせテロ」で暴落する米国市場

米国の株式市場はどうも1月26日にNYダウでつけた高値がピークであった可能性が高まっており、ここからは再度二番底をつけにいくリスクが急激に懸念されています。

多くのヘッジファンド勢は一旦市場から資金を引き揚げて様子見を決め込んでいることから米国の株式市場は薄商いが続行中ですが、米国の執拗な関税と人民元安に対する攻撃が繰り返されれば、世界最大の米国債保有国である中国が伝家の宝刀ともいえる米債叩き売りに出る可能性もあります。

これがきっかけで米国10年債が3%を超え始めれば、そのレベル次第でNYダウはトランプの大統領選勝利直後の2万ドル割れレベルまで一気に逆戻りする可能性もでてきています。

NYダウ 日足(SBI証券提供)

NYダウ 日足(SBI証券提供)

最近の米国の株式市場はサーキットブレーカーが発動されることから1回で暴落が起きるかどうかはわかりませんが、既にリーマンショックから10年の歳月も経過しており、相場の暴落要件はかなり整ってきていると言えます。

ですので、こうした中国からのカウンター攻撃が米国株式市場の大暴落の引き金を引く可能性は十分にあるといえます。

ドル円は一番の巻き添えで軽く100円割れか?

この場合、ドル円がどこまで下落するかはちょっと考えると恐ろしくなる状況です。このまま放置しても100円程度となると、久々にそれを割り込む水準まで突き落とされるリスクはかなり高まりそうです。

それでも本格的なインフレが来なければ、FRB、日銀ともに新たな緩和措置で迎え撃つ余地は残されます。しかし本格的なインフレが進行してしまった場合、手出しのできない壊滅的状況を示現してしまう危険性も高まります。

なにより米債売りで中国がカウンター攻撃をおこなった場合、自国が保有する1兆2000億ドル規模の米債の価値が大幅下落することになりますから、中国自身も大変な損失を被ることになりかねません。

とはいえ、戦争となれば痛み分けの可能性は十分に考えられ、結局トランプ起因の貿易戦争は痛み分け、リーマン以降最大規模の中央銀行バブル崩壊を現実のものにしてしまうというとてつもなく恐ろしいシナリオがちらつくことになるというわけです。

まぁこうした悲惨なシナリオを無闇に煽る必要はありませんが、米中の貿易戦争は我々の想像をはるかに超える危険性をもって進んでいるという認識を持つことだけは必要になりそうです。

とくにこの戦争をしかけているのはトランプという、これまでにない人物が行っている点を忘れてはなりません。

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image by:plavevski | Drop of Light / Shutterstock.com

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今市太郎の戦略的FX投資』(2018年3月23日号)より抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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