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女性の半数がキャッシュレス化を危険視、なぜ日本人は現金を捨てられないのか?=岩田昭男

なぜ日本人は現金にこだわるのか?

実際、日本は世界的に見ても現金を尊重する国です。

よく聞くのは、日本には偽札が少ないからキャッシュレスに向かう必要がないと言う意見です。反対に中国は偽札が横行しているので、それを避けるために庶民がキャッシュレスに飛びついたと言われています。

また、日本の紙幣は芸術的であって、それを集めてタンス預金にしておくと非常に満足するので、皆が現金から離れないというのです。

その結果、キャッシュレス化が他の国に比べるとかなり遅れることになったといいます。

日本の良さが足を引っ張る、借金嫌いの体質が遺伝する

さらに、日本人は借金嫌いと言われています。

特にクレジットカードに代表される後払い、ツケに対する警戒心は非常に強い。これは貨幣経済が発達した明治期から顕著になったといわれたりしますが、今も母親たちが子どもにクレジットカードは使うなと言っているためか、「カードは持たないし、使いません」という若い人をよく見かけます。

クレジットカードは借金だから使うなという言い伝えが世代を超えて伝わっていて、そのためになかなかキャッシュレス化が進まないのです。

借金という障害を下げるには何をすればいいか

こうした根強い障害を取り除いて、キャッシュレスを進めるためにはどうすればよいでしょう。

それには借金という概念を低下させることが必要です。一番良いのはクレジットカードを使わず、似たような機能を持つデビットカードに変えていくことです。

プリペイド型の電子マネーでも良いのですが、後払いによる借金感覚から開放されるので、他のキャッシュレス道具を安心して使えるようになります。

それに加えてスマホとうまく連動させれば残高が見える化され、さらに不安なく使うことができるでしょう。こうした声を強くアピールすることでキャッシュレス化は進むと思っています。

Next: 男女で大きな差。キャッシュレスを嫌う理由は?

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