イスラム国密輸原油の取引に関わるスイス資源商社が明らかに
スイスのLe Matin新聞の報道では、複数のスイス資源商社がイスラム国密輸原油の取引に関わっているとのことです。
※Dirty Business: Swiss Oil Traders Caught Exporting Daesh-Extracted Oil
報道のポイント
Le Matin紙は、いくつかのスイスの石油取引商社が、トルコのCeyhan港から輸出される石油を輸入している証拠をつかんだと報道。
Le Matin紙によれば、テロリストの資金源に詳しいフランスの専門家Jean-Charles Brisard氏が「スイスの商社がイスラム国の石油を輸入している可能性は非常に高い」と語った。
イスラム国が占領している地域からの石油購入は禁止されているものの、イスラム国の石油販売価格は超割安なので、平気で購入する取引相手は多数いるとのこと。いったんイスラム国の石油がCeyhan港に入れば、そこからは国際市場のどこにでも輸出することができるのだ。
Le Matin紙が調査した結果、最近複数の商社が、Ceyhan港から石油を購入したことが判明している。
スイス資源商社の株価が急落
イスラム国石油は欧州の企業(それは多分グレンコアのような総合商社?)が仲介転売していると、私の妄想を過去の記事で書きましたが、どうも的中していたようです。
※「ISをトルコ、米国が支援」これだけの証拠~密売石油は日本へも
グレンコアを初めとするスイス資源商社の株価急落は、イスラム国密売石油の入荷ストップ、契約不履行が原因かもしれません。そうなると、スイスの銀行も無傷ではあり得ないでしょう。
しかし、この汚いビジネスを認めるわけにもいかず、非常に困った立場に追い込まれているはずです。これをロシアがついでに国連安保理に提訴すれば、どうなるでしょうか?
上記はイスラム国の石油密輸ルート、積み出し港、そして購入国の1つであるイスラエルを示したもの。サウジアラビアとイスラエルはイスラム国支援国家です。米国と同様に軍事物資等の支援を積極的に行っているようです。
※太字はMONEY VOICE編集部による