ビジネス用のメッセージングサービス、スラックがIPOを申請。売上400億円という大規模SaaS企業のスラックは、米国IPOとしてどんな規模となるのでしょうか。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)
※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2019年5月22日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
売上400億円、年間2倍で成長する大型SaaS企業
Q. Slackの1社あたりの平均ユーザー数は?
日本でも利用している方も多いかと思いますが、ビジネス用のメッセージングサービス、SlackがついにIPOを申請しました。
SlackのIPOは、ダイレクトリスティングと呼ばれる方法で、新株を発行せずに上場すると言うパターンです。
今回は2回に分けて、SlackのSaaS企業としての詳細を分析していきたいと思います。SaaSの分析と言えばこの人、Tomasさんのブログと合わせて、紹介していきます。
※参考:FORM S-1 Slack Technologies, Inc.
※参考:BENCHMARKING SLACK’S S-1: HOW 7 KEY METRICS STACK UP
初めに、Slackはアメリカ発のサービスではありますが、すでに半分以上のユーザーがアメリカの国外から利用しているという、非常にグローバルなサービスになっています。
この地図にある通り、150以上の国から、60万以上の組織で利用されており、DAUは1,000万人を超えるという、非常に巨大なサービスです。
この会社は決算期が1月末ですが、2009年の1月期において売上は約$400M(約400億円)、営業利益が△$154M(約154億円)と、まだまだ赤字が大きい会社ですが、売上はYoY約2倍で成長しています。
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