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2016年は高値波乱も~「7月参院選にらみ無策ではあり得ない安倍政権」=山崎和邦

(3)日経新聞恒例の「20氏アンケート」過去数十年分から分かること

半世紀以上続いてきた慣例で、日経新聞は毎年1月3日に各界著名氏20人のアンケートを写真入りで発表する。筆者はこれを20~30年分くらいは保存していて、「何がどうなればどういう年になるか」を興味本位に振り返って見るクセが30~40年くらい前からあった。

このアンケートの過去数十年間分を振り返って、おおむねの傾向が見えてきた。

もちろんアンケートの回答には各氏のポジショントークも含まれよう。例えば大規模な設備投資をする、或いは大型公募増資をする意向のある社長なら敢えて強気を言うだろうし、あまり強気を言うと春闘でヤラれるから程々にしておこう、といった逆の判断もあるだろう。そんなことは百も承知の上で長年観察し続けることで、下記のことが見えてきたのである(尚、本稿後半部分は12月28日に執筆しているから、2016年1月3日付の20氏アンケートの結果はまだ知らない)。

  1. 日経平均の高値・安値・時期については概ね全員が当たらない
  2. だが殆ど全員が高値とその時期を的中させた年が過去50年間に3度だけあった

この的中は1972年と1989年、そして2015年であった。1972年と1989年は、その翌年に大変なことが起きた。3度目の的中年である2015年の翌年にあたるのが、来る2016年ということになる。

まず、1972年は概ね全員が的中した。全員が1月安値、12月最高値と予測して、正しくその通りになった。その翌年73年は、2倍半になった過剰流動性相場の終焉を予見してか、1月下旬から大幅急落、そのまま弱含み、10月には第1次オイルショックを迎えて高度成長は終焉し、翌年には日経平均は前年高値の6割レベルまで下落した。池田勇人内閣における所得倍増計画で高度成長の理論的支柱であった下村治博士は一転して「ゼロ成長論」に転向した(これを「安定成長」と表現した)。

次に、1989年も概ね全員が的中した。全員が12月高値を予測し、大バブル相場を形成して12月末日に史上最高値を示現した。その翌年、90年は正月明けの大発会から大蔵省の「営業特金口座の半強制的売り指令」を契機として大幅暴落、日経平均はあっという間に1万円幅を下げ、9ヶ月後には半値になってしまった。所謂バブル崩壊、「失われた20年」の始まりだった。

そして3度目の的中が2015年1月3日の20氏アンケート。この日は20人中の17人が「12月高値」、高値は殆ど全員が「2万1千円」であった。最高値は6月の20,900円だったが、12月1日に20,012円があった。

そこで「2度あることは3度ある」から言えば、こういう年の翌年、つまり2016年は何か大きな変事が起きることになる。

「いや、50年間で僅か2度の例で結論を出すのは至当ではない。今度は違う。企業業績も良いし、日銀もカードを切っていない。夏に衆参両院選挙もある。故に今度は違う」という見方もある。

これに対しては、ジョン・テンプルトンの遺言が格好だろう。曰く、「4つの単語で出来たセンテンスで投資家に最も損させるセンテンスはこれだ、“This time is different.”」と――。

Next: 2016年の相場見通しまとめ~「二見に堕す」なかれ

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