fbpx

波乱の年末年始~NY市場と東京市場の「記録づくし」は何を象徴するか?=山崎和邦

世界株安2つの要因~中国経済と資源国債券不安

世界株安の要因としては、圧倒的に中国であろう。株式ととともに年初早々人民元安も進行している。

北朝鮮の核実験、サウジとイランの国交断絶、ロシアトルコ間の緊張など地政学不安の高まりと材料に事欠かない。

同時に、世界は米利上げ後の米経済の足取りを不安視しているのだ。失業保険の申し込みで集計する雇用統計は年末の1週間で2万件増加した。

世界は米経済と新興国経済と原油とを見ている。

大発会の途中、中国株式市場で創設直後のサーキットブレーカーが作動し取引停止が伝わった。これをもって日経平均の下げが広がったが、多分に情緒的だと筆者は思う。

中国の金融市場の現象は、かつてシャドウバンキング騒動の時も本稿で述べたとおり地域限定的なものである。サブプライムのように格付けまでされて世界中に蔓延するものではない。問題は、中国の金融市場の現象ではなく、それが象徴する中国の実体経済の動向なのである。

中国は米に次ぐ巨体だから倒れたら跨いで前へ進めないからだ。これは日本の輸出先として最大な物だから大いに効くことは間違いない。だが、それは実勢として効いてくるのであって、金融市場のように秒速で拡大伝播されるものではない。実勢悪として企業決算等にドラスティックに効く可能性はある。元安円高も対中貿易に大いに不利になる。実体として効いてくる。金融市場の神経機能とは別である。

米雇用の大幅な伸びを打ち消す中国経済と資源国債券不安

先週末、日本市場が閉まってからの米雇用統計で、市場予測20万人を大幅に上回る29万人強が発表された。NYダウが300ドル高くらいしても良い話だったが、結果は高寄り後に安く引けている。

中国経済の崩壊がよほど怖いのだろう。また新興諸国の債券への警戒もある。北朝鮮の水爆実験はNY市場では所詮はハッタリだと思われているだろうから殆ど材料にはならない。

原油の長期下落、新興諸国経済の不安、色々ある中で、今の世界市場にとって最大の実体経済の問題は中国だ。

一方で金融市場の問題は新興諸国の債券不安である。破綻リスクを取引するCDS市場では昨年末比で見る限り、対中国よりもブラジル、南アフリカのような資源国の方が上昇幅が大きい(リスク大と目されている)。

Next: 日経新聞年始の20氏アンケートはネガティヴ・インディケーター

1 2 3 4
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらTwitterでMONEY VOICEをフォロー