なぜ大金持ちは質素なのか?その行動原理
ロレックスは買っても、バリュー投資家の本質がドケチであることには変わりありません。バフェットも、着ていた服からホームレスに間違えられるほどの倹約ぶりでした。明治~昭和にかけて現在の価値にして400億円の資産を築いた本多静六も、生涯質素を貫いたと言います。
※参考:本多静六に学ぶ、普通の人が人生を豊かにする投資法 – つばめ投資顧問(2018年2月13日)
なぜそんなにお金があるのに、ドケチを貫くのでしょうか。それは、バリュー投資が習慣の産物に他ならないからです。
ものを買うときに、その金額を払う価値が本当にあるのかどうか考える癖をつけると、無駄な出費を抑えることができます。この習慣は、そのまま投資にも応用できます。なぜなら、バリュー投資の本質は、価値と価格の差によって利益をあげることだからです。
株を買うときに考えることは、それが本当にいい会社なのか、そして今の価格がその会社の価値に見合っているのかどうかです。どれだけ複雑な分析をしようと、最後はこれに尽きます。
逆に、バリュー投資で失敗するのはこの見極めを怠った時です。私もある銘柄の値段が半値になり、「安い」と思って飛びついたら、実はその中身がボロボロであることがわかり、そこからさらに半値になるという痛い思いをしたことがあります。冷静になって考えると、買った時点も必ずしも安いとは言い難い水準でした。
あなたがバリュー投資家なら、まずは買いたい品物や銘柄の価値とは何かをじっくり考えてみる必要があります。そして、価値が確かなものだと確信できたら、価格がその価値に見合うかどうかを考えるのです。
ただし、その時点ですぐに買ってしまってもまだ二流です。本当の買い時は、バーゲンセールになった時です。どんなに良い品物でも、全品一律割引になることがあります。最近だと、キャッシュレス決済の20%還元なども珍しくありません。
株式市場では、年に数回相場全体が調整に入ることがあります。このときは、どんなに良い銘柄でも値下がりする、まさにバーゲンセール状態となります。直近だと昨年末、クリスマスショックの頃でしょう。バリュー投資家は、このようなときに初めて株を買うのです。
【バリュー投資家の行動原理】
- ものの価値を見極める
- 価格が価値に見合うかを考える
- バーゲンセールで買う