米ドル/円は下落トレンドの下落局面である。上昇局面への転換は、終値で107円95銭を超えることだ――正五角形の黄金比率で相場を読み解く「ペンタゴンチャート」の第一人者・川口一晃氏による最新の各通貨ペア分析をお届けします。(☆ペンタゴンチャート分析<為替編>)
※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2019年6月30日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。本稿で割愛したビットコインの展望もすぐ読めます。
ペンタゴンチャートの見方
(1)ローソク足(値段)は各辺に沿って動いたり、各点に引き寄せられる
(2)各点が変化日になる
(3)各点に引き寄せられたもののその点に到達できなかった場合には反転する
(4)中心点の上方を通過すれば次のペンタゴンは上方か真横、下方を通過すれば真横か下方に付く
(5)時間の逆行は起きてはいけないこととされている
米ドル、ユーロ、豪ドル、ポンド 各通貨ペアチャート分析
米ドル/円 落ち着いてきたのか
<先週の動き>
下値支持線と期待されたACラインを割り込み下値不安も広がったのだが、大きく値を下げることはなく推移をしている。しかも、右肩上がりのACラインを意識した動きとなっている。
次の注目日は7月3日前後である。
A点水準:約106円
C点水準:約108円75銭
<今週のポイント>
堅調な展開に移行するのであれば、右肩上がりのACラインに沿った展開が期待できる。したがって、まずはC点水準を意識した動きが考えられる。
なお、週央にC点が位置する時間帯を通過する。したがって、C点が位置する時間帯が変化日となり流れが変わるのか否かがポイントになる。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
下落トレンドの下落局面である。上昇局面への転換価格(買いシグナル及びロスカット)は、終値で107円95銭を超えることである。
<今週のメインシナリオ>
堅調な展開に移行する可能性が出てきた。B点が位置する時間帯以降、底堅く推移している。また、右肩上がりのACラインに沿った展開を見せいているからだ。
この場合、C点水準が上値の第1メドになるのだが、C点が位置する時間帯の動き次第では堅調な展開が短命に終わることも考えられる。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開が続く可能性がある。上値抵抗線CDラインが控えている。また、先週末にかけてACラインの真下で上ヒゲの長いローソク足が出現しているからだ。この場合は106円台の安値を試す動きになっていこう。
ユーロ/米ドル 横這いとなる
<先週の動き>
B点が位置する時間帯を通過することで新しい流れが出るのか否かに注目した。実際にはB点を通過した直後より、それまでの上昇は止まりほぼ横這いとなっている。故に、右肩上がりのACラインからも下放れ、方向感の見えない展開となっている。
次の注目日は7月11日前後である。
A点水準:約約1.125ドル
C点水準:約1.17ドル
<今週のポイント>
右肩上がりのBCラインが接近している。したがって、BCラインが下値支持線となり堅調な展開が続くのか否かがポイントなる。
先週末にかけて同事線が複数本出現している。この水準はp点水準のほぼ上値の節目にあたる、そしてACラインの真下で出現していることから週明けの動きが気になる。
<現在の相場状況>
(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
下落トレンドの上昇局面である。下落局面への転換価格(売りシグナル及びロスカット)は、終値で1.127ドルを割り込むことである。
<今週のメインシナリオ>
堅調な展開が続いている。A点が位置する時間帯以降、ACラインに絡みながらの推移は続いている。また、下値支持線BCラインが控えているからだ。この場合、1.15ドル台には乗せていくことが期待される。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性もある。右肩上がりのACラインより下放れてきている。先週末にかけて同事線が出現している。そして、p点水準の上値の節目にも到達しているからだ。この場合、まずは1.12ドルを試す動きになっていこう。