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新規上場したセキュリティサービスのHENNGEは、技術革新で競合を凌いでいけるのか

思考実験──片づけるべき用事とは

『ジョブ理論』によれば、以下の問いに答えることで用事をより具体化できるようになる、としています。

1.その人がなし遂げようとしている進歩は何か。求めている進歩の機能的、社会的、感情的側面はどのようなものか。

2.苦心している状況は何か。誰がいつどこで何をしているときか。

3.進歩をなし遂げるのを阻む障害物は何か。

4.不完全な解決策で我慢し、埋め合わせの行動をとっていないか。ジョブを完全には片づけてくれない商品やサービスに頼っていないか。複数の商品を継ぎはぎして一時しのぎの解決策をつくっていないか。

5.その人にとって、よりよい解決策をもたらす品質の定義は何か、また、その解決策のために引き換えにしてもいいと思うものは何か。

出典:『ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム』(第2章 プロダクトではなく、プログレス)

用事の特定

イノベーションを起こすための最初のステップは、ある状況下で顧客がなし遂げようとしている進歩を特定することです。そして、その進歩には機能的、感情的、社会的側面があり、どれが重視されるかは文脈によって異なってきます。また、用事を特定することにより、真の競合相手もみえてきます。では、同社の場合はどうなるのでしょうか。

今回は、同社グループが課題としてあげる「技術革新への対応」を取り上げます。同社グループはそれを、次のように認識しています。

当社グループが属するIT業界はめまぐるしい勢いで進化しており、日々、新技術が世の中に生まれております。このような経営環境の中では、新技術への挑戦を止めてしまうと、サービスの陳腐化などが進み、当社グループが衰退してしまうことを認識しております。そこで、当社グループは、当社代表取締役を中心とした社長室メンバー、各事業部のメンバーが既存サービスの改善改良、新規サービスの研究開発を積極的に進める方針を明確に打ち出し、当社グループ自らが新技術を積極的に取り入れ多くの失敗を糧にすることで、このような経営環境における事業推進に対応できる体制を整えております。

ここで着目したいのは、新技術としてのIoTサービスです。そして、それにつなげるのは少年野球です。なお、日本高野連などは「高校野球200年構想」を発表し、野球人口を増やそうとしています。

こういった状況で顧客、主に少年野球の指導者がなし遂げようとする、進歩の機能的側面は「子どもに野球を教える」ということ。感情的側面として「子どもの成長」、社会的側面として「野球人口の増加」を重視するでしょう。

なお、同社グループは「競合他社の参入について」は次のように認識しています。

当社グループは、複数のクラウドサービスへのセキュアなアクセスとシングルサインオンを実現するIDaaSを中心にサービス提供をしております。IDaaSを提供している企業は現在、多くはありません。このような市場において当社グループは事業活動を行っておりますが、将来において大手資本やネームバリューのある競合他社が参入してきた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

Next: HENNGEがすべきは、小さく初めて失敗しながらサービスを改善していくこと

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