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業務スーパー絶好調、営利238億円の源泉とは?デフレ逆手の最先端業態=児島康孝

ダイエーやイトーヨカドーは失敗した戦略

ダイエーやイトーヨーカドーがPB商品を投入し始めた頃は、まだ日本のデフレが危機的なほどではなく、テレビCMで目立っていた一般の食品メーカーの商品(ナショナルブランド)の方が人気がありました。

このため、安くて利益率の高いPB商品の試みは、あまりうまくいきませんでした。綺麗な大手スーパーには、似合わなかったのかもしれませんね。

ところが、日本のデフレが危機的となり、とにかく価格の安い食品で生活をしのごうという人が多くなってきたため、時代が「業務スーパー」に向いてきているのでしょう。

価格の安さが明確

「業務スーパー」が人気なのは、価格の安さが明確なためです。

10円安いとか、そんな感じではなく、明らかに安い価格なのです。蕎麦やうどんは、1玉20円前後で売っています。通常の食パンも、1斤100円を切っています。おにぎりは、1個50円台とか60円台とかそんな感じです。

こうした価格の明確さと、適度に店内が雑然としていて掘り出し物を探すような感覚もあることから、人気を集めています。

決算を受けて株価は下落

一方、株式市場では、ややご不満の投資家もいらっしゃるようです。

神戸物産<3038> 日足(SBI証券提供)

神戸物産<3038> 日足(SBI証券提供)

来期の2021年10月期の連結決算について、神戸物産側が売上高3,410億円(前期比+0%)営業利益248億円(同+4%)純利益160億円(同+6.3%)と控え目に予想していることから、成長が鈍化する!と大騒ぎする人もいるわけです。

しかし、これだけ高い利益率で、160億円の純利益で、何かご不満でも?と、つい思ってしまいます。

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