■GMOグローバルサイン・ホールディングス<3788>の業績動向
1. 2025年12月期の業績概要
2025年12月期は売上高20,670百万円(前期比7.9%増)、営業利益1,475百万円(前期比18.3%増)で過去最高実績を更新し、経常利益は1,435百万円(前期比10.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,005百万円(前期比17.6%増)とも予想を上回った。
重点商材である電子印鑑GMOサインは前期比31.3%増、GMOトラスト・ログインは前期比33.3%増と高成長を維持し、両サービスともに通期での黒字化を達成した。第4四半期の連結売上高は5,562百万円(前年同期比9.2%増)、営業利益は491百万円(前年同期比14.0%増)となった。
2. 事業セグメント別の動向
(1) 電子認証・印鑑事業
電子認証・印鑑事業は売上高13,016百万円(前期比7.4%増)、営業利益1,343百万円(前期比16.7%増)となり、全体の成長をけん引した。
電子認証事業は、日本・北米を中心に好調で、前期減収だった欧州市場も回復に転じた。第4四半期の売上高は2,725百万円(前年同期比2.7%増)となった。グローバルでの開発拠点最適化により、従来イギリスと日本中心だった開発を段階的にインドへ移管し、コスト効率を改善している。
GMOトラスト・ログインは第4四半期の売上高が156百万円(前年同期比34.2%増)、通期では前期比33.3%増となり、営業黒字化を達成した。メールワンタイムパスワードやパスワード漏えい検知といった機能拡充によるセキュリティ強化、あんしんサポートによる顧客単価向上が寄与した。第4四半期の有料ID数は前年同期比26.9%増と順調に増加している。
電子印鑑GMOサインは、第4四半期の売上高が561百万円(前年同期比17.5%増)、通期売上高は1,997百万円(前期比31.3%増)となった。第4四半期のARR※は1,983百万円(前年同期比24.4%増)と高成長を継続し、ストック収益基盤を拡大している。2025年のプラン改定により、オプションを統合した分かりやすいプランと単月契約を設定し、平均顧客単価が向上している。契約送信件数は第4四半期に564万件(前年同期比20.8%増)、累計5,000万件を突破した。国内上場企業の約80%が利用し、自治体導入も208件(2026年1月末時点)に達している。
※ Annual Recurring Revenue の略称。各四半期の平均売上(一時収益を含まない)を12倍して算出。
(2) クラウドインフラ事業
クラウドインフラ事業は売上高7,279百万円(前期比9.7%増)、営業利益194百万円(前期比25.7%増)となり、増収増益を達成した。第4四半期は売上高2,015百万円(前年同期比15.8%増)となった。
マネージドクラウドサービスCloudCREW byGMOは、通期売上高は2,986百万円(前期比37.4%増)、第4四半期は942百万円(前年同期比41.3%増)と強い成長モメンタムを維持した。高利益率のマネージドサービス比率の拡大により収益性が向上している。
CloudCREWは、AWS、Google Cloud、さくらインターネットなどのクラウドサービスに対し、導入から24時間体制での運用、セキュリティ確保、料金最適化を包括的に支援するサービスであり、高い利益率を実現している。AWSからの紹介案件やGMOサイバーセキュリティbyイエラエ経由の大型案件受注が増加し、グループシナジー効果が十分に発揮されている。
(3) DX事業
DX事業は売上高919百万円(前期比2.7%減)、営業損失89百万円となった。ウェブサイト作成管理サービスにおける納品スキーム変更が売上減少の主因だが、これはストック型への構造改革に伴うものである。
過去5年間でショット売りモデルから月次課金のストック型サービスへと構造改革を進めてきた結果、ストック型の比率が拡大し、安定収益基盤が確立されつつある。hakaru.ai byGMOは第4四半期の登録メーター数が82,347台(前年同期比18.2%増)と順調に増加した。GMOデジタルPayは、政府の物価高騰対策交付金の対象事業となったことで受注が増加している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲)
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