2026年5月7日に発表された、ニフティライフスタイル株式会社2026年3月期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。
2026年3月期 通期 : 決算ハイライト

成田隆志氏:ニフティライフスタイル代表取締役社長の成田です。本日はお忙しい中、当社の決算動画をご覧いただき、誠にありがとうございます。本日、2026年3月期通期決算を発表しましたので、その内容をご説明します。最後までお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
まず、通期連結決算ハイライトです。売上高は52億3,800万円で、YoYプラス6.1パーセントとなり、当社設立以来、8期連続の増収を達成しました。住まいカテゴリーの「ニフティ不動産」および株式会社ドアーズ(以下「ドアーズ社」)が成長を牽引しています。
営業利益は11億8,900万円で、YoYプラス18.5パーセント、EBITDAは15億8,400万円で、YoYプラス14.9パーセントとなりました。特に営業利益の成長率は、中期経営計画におけるCAGR14.9パーセントを上回っており、計画初年度としては順調な立ち上がりを示しています。
また、年間を通じて資本効率を意識した経営を進めており、配当性向50パーセントを目途に引き上げたほか、自己株式の取得や株主優待の充実といった施策を実施しました。
配当については、通期実績が予想を上回ったことを受け、期末配当を3月中旬に発表した予想からさらに2円増配し、1株あたり32円、年間合計59円と決定しました。
CONTENTS

本日は、スライドに記載の4つの項目に沿ってご説明します。
2026年3月期 通期:損益計算書

通期決算の詳細をご説明します。連結損益計算書については冒頭のハイライトでご説明したとおりですが、経常利益および当期純利益についてもYoYプラス20パーセントを超える成長となっています。
2026年3月期 通期:連結及び単体売上高推移

連結売上高と単体売上高の推移についてです。連結売上高はYoYプラス6.1パーセントで、前期の株式会社GiRAFFE&Co.(以下「ジラフ社」)の大型スポット案件による約2億9,000万円の影響をカバーしつつ成長しました。
また、単体売上高はYoYプラス12.7パーセントと、住まいカテゴリーを中心に基盤としての成長性を維持しています。
2026年3月期 通期:営業利益及びEBITDA推移

営業利益およびEBITDAの推移です。どちらも2桁成長で着地となり、特に営業利益の成長率は中期経営計画で掲げたCAGR14.9パーセントを上回るペースで推移しており、計画初年度として良いスタートを切ることができたと感じています。
2026年3月期 通期:業績予想との乖離

こちらのスライドは、業績予想と決算実績の比較を示しています。売上高および各段階利益は、いずれも3月13日付で開示した業績予想を上回る結果となりました。
特に当期純利益は、業績予想に対してプラス6.7パーセントとなり、YoYではプラス26パーセントで着地しました。
2026年3月期 通期:株主還元(配当)

業績予想の上振れに伴い、期末配当を直近予想からさらに2円増額し、1株あたり32円としました。中間配当27円と合わせて、年間配当は59円となります。
2026年3月期 通期:自己株式の取得・株主優待

資本効率の向上に向けて、昨年、当社初となる自己株式の取得を実施しました。
また、株主優待制度については、当社サービスの理解促進に加え、より多くの投資家のみなさまに当社株式への関心をお持ちいただくため、保有株式数区分の新設や全体的な金額引き上げなどを実施しています。
2026年3月期 通期:総株主数の推移

このような取り組みが奏功し、総株主数は2025年3月期末比でプラス63.7パーセントと大幅に増加しました。今後も幅広い投資家のみなさまに当社をご支持いただけるよう努めていきます。
業容拡大に伴うオフィス移転

昨年は、新たな価値が生まれる社内環境整備のため、2025年7月に新オフィスへ移転しました。環境を整えることで、採用強化や人材育成などを狙いとしています。
住まいカテゴリー: 通期売上高

事業観点での主要トピックスについてご説明します。売上高成長を牽引したのは住まいカテゴリーであり、特にコア事業である「ニフティ不動産」の送客数の増加が売上高成長に寄与しています。
住まいカテゴリー:ニフティ不動産 機能拡大 / 生成AI活用

利用者および送客数増加の要因の1つとして、継続的なUI/UXの改善やAIなどのテクノロジーの活用が挙げられます。
UI/UXの改善としては、購入版アプリにおいて緯度・経度情報を活用した複数駅表示機能をリリースしました。これにより、最寄り駅だけでなく物件に隣接する駅情報も表示することで、ユーザーの生活圏内のイメージが広がり、物件探しの利便性が向上しています。
AI活用については、生成AIを活用したパーソナルレコメンド機能を評価しています。ユーザーの検索履歴などのデータを基に、一人ひとりに最適化された物件候補を提案することで、新たな物件との出会いや気づきを提供しています。
住まいカテゴリー:ニフティ不動産 サービス評価

「ニフティ不動産」アプリは、第三者機関による調査の結果、「掲載物件情報数No.1」「こだわり条件数No.1」の2冠を獲得しました。
さらに、これまで積み重ねてきたUI/UXの改善により、2026年3月期に「グッドデザイン賞」を受賞するなど、プラットフォームとして高い評価を得ています。
住まいカテゴリー:ニフティ不動産 アプリダウンロード数の伸長

これらの結果として、当社が強みを持つ「ニフティ不動産」アプリの累計ダウンロード数は1,300万ダウンロードを突破し、YoYでプラス10.8パーセントの成長となりました。
特に注力している購入領域のアプリダウンロード数は、YoYプラス15.7パーセントと高い伸びを維持しています。
住まいカテゴリー:ドアーズ社 ビジネスモデルの変化

リフォームサービスを展開しているドアーズ社についてご説明します。今期のドアーズ社は、昨年9月に一般建設業免許を取得したことで、従来のマッチングサービスに加え、元請けビジネスによる本格的なリフォームサービス拡大に向けた基盤作りが進みました。
住まいカテゴリー:ドアーズ社 マッチングサービス

まず、コアサービスであるユーザーと事業者をつなぐマッチングサービス「外壁塗装の窓口」では、外壁塗装に関する問い合わせ数を示すコンバージョン数が前年度比で13.4パーセント増加し、基盤となる売上を牽引しました。
住まいカテゴリー:ドアーズ社 リフォームサービス

次に、ドアーズ社のビジネスモデルの進化についてです。リフォームサービスでは、個人向けに展開する「外壁塗装の窓口 リフォーム工房」が大きな成長を遂げました。この成長の要因となった提携店舗網は、全国100店舗を突破しています。
この結果、リフォーム事業の売上高は2025年3月期下期比で約5倍、プラス392.7パーセントへと急拡大しました。地域密着型の元請けモデルによる課題解決が非常に順調に進んでいます。
中期経営計画 XPANSION 2030

2027年3月期の成長戦略および業績予想についてご説明します。
成長戦略については、現在進行中の中期経営計画「XPANSION 2030」のビジョンをあらためて共有します。
私たちは、少子高齢化やAIの浸透などで世の中が多様化し複雑化する中、幸せな暮らしを送れる社会を目指し、「『人生100年時代の意思決定』を支える企業へ」というビジョンを掲げています。
2027年3月期:経営戦略

中期経営計画のビジョンを踏まえ、2027年3月期の具体的な経営戦略は、提供価値の拡大と領域の拡大の両立を目指します。
そのために、コアドメインの強化と経営共通基盤の充実に取り組んでいきます。
コアドメインの強化としては、住まいカテゴリーに注力します。「探す」から「相談する」といった提供価値の拡大や、「お部屋探し」から「住まい全般」への領域拡大を目指します。
経営共通基盤の充実に向けては、ID基盤整備、メンバーシップビジネスや生成AIなどのテクノロジー活用、また、M&Aなど非連続的な成長に取り組んでいきます。このような結果がビジョンにつながると考えています。
住まいカテゴリー:事業戦略

コアドメインの強化についてご説明します。まず、コアドメインである住まいカテゴリーの事業戦略ですが、お部屋探しを起点に、電気・ガス・インターネットなどのライフラインやインテリア・リフォーム・住み替えといった住まい全般を支援する方向に拡大していきます。
これにより、ユーザーとの継続的なタッチポイントを構築し、クロスセルを通じてLTV(顧客生涯価値)を最大化するモデルへと進化させていきます。
住まいカテゴリー:ニフティ不動産

「ニフティ不動産」の戦略は、集客数の拡大と効率的な集客力を掛け合わせた内容となります。
引き続き顧客接点をアプリへシフトすることで、CVR(コンバージョンレート)の向上を図りながら、生成AIによる機能強化などに取り組んでいきます。特に、送客ニーズの高い売買領域における集客効率を向上させることで、送客単価の向上にも注力していきます。
住まいカテゴリー:「探す」から「相談」へ

提供価値の拡大についてです。当社は、従来の「物件を検索する」フェーズに加え、「学ぶ」「知る」「相談する」といった多様なフェーズに対してもサポートを提供します。
少子高齢化や物価高、AIの浸透などにより、社会が多様化し複雑化する中で、家探しや住み方も変化しつつあります。
第1弾として、『東京近郊不動産マニア』というYouTube番組を今年3月から配信し始めました。「不動産のプロに学びたい、相談したい」というユーザーに向けた価値提供を行っており、すでに4,000名以上の登録者がいます。ぜひ、みなさまもご覧ください。
住まいカテゴリー:ドアーズ社 「外壁塗装の窓口リフォーム工房」

次に、コアドメインである住まいカテゴリーのもう1つの柱である、ドアーズ社の「外壁塗装の窓口 リフォーム工房」における戦略です。
toC向けの「外壁塗装の窓口 リフォーム工房」は、提携店舗網の拡大と効率性の向上を軸に、独自のコールセンター機能およびインサイドセールス機能を活用し、相談・アドバイスをワンストップで提供して成約率の引き上げを図っていきます。
住まいカテゴリー:ドアーズ社 「外壁塗装の窓口 PRO」

法人向けリフォームサービス「外壁塗装の窓口 PRO」の展開についてです。対象物件を戸建て住宅やアパートから大型マンションやビルにまで拡大し、工事領域も外装工事から内装や設備工事へと広げています。
他社との業務提携や協業を通じて、リフォーム業界の課題解決を目指し、さらなる業務拡大を図っていきます。
経営共通基盤:ID基盤の構築とメンバーシップビジネスの開始

グループ全体の成長を支える経営共通基盤についてです。メンバーシップビジネスの目的は、ユーザーとの継続的なエンゲージメントを構築し、LTVを最大化することです。
今年度は、「ニフティライフスタイルID」から「ライフスタイルMEMBERS ID」に名称を変更し、「ライフスタイルMEMBERS ID」を活用したビジネスを展開します。IDを保持することで、当社が提供するさまざまなサービスを横断的に利用できる会員基盤を構築します。
これまでの企業からのマネタイズから、ユーザー課金などの個人からのマネタイズにも挑戦していきます。
経営共通基盤:ライフスタイルMEMBERS+「おふろパス」

メンバーシップビジネスの第1弾として、2026年5月に「おふろパス」をリリースする予定です。
「ニフティ温泉」のクーポンをよりお得に利用できるサブスクリプションサービスであり、温浴ファンに向けた付加価値を提供します。
経営共通基盤:生成AI等テクノロジーの活用加速

生成AIへの取り組みです。当社グループでは、生成AI対応を加速させており、グループ全体のAIX(AI Transformation)を2027年3月期はさらに推進します。社内業務の効率化はもちろん、既存サービスへのAI機能の搭載を加速していきます。
「ニフティ温泉」での潜在ニーズへの提案や、「ニフティ不動産」への物件AI評価など、既存サービスの進化と新規開拓の両面でAIを活用していきます。
経営共通基盤:生成AIとテクノロジーの活用加速

「ニフティ不動産」では、AIエンジンによる物件情報のパーソナライズ化に加え、子会社のジラフ社がSEOから進化した「AIOコンサルティング」を開始しました。AIがコンテンツを正確に理解し、引用するための技術的支援を通じて、次世代の集客基盤を構築します。
経営共通基盤:非連続的な成長に向けた取り組み

非連続的な成長、すなわちM&Aやアライアンスの戦略についてです。当社ではこれまでにもM&Aを実施しており、スピードを重視した垂直統合を推進しています。ジラフ社においては、買収から2年半で累計EBITDAが投下資本を上回るなど、PMIにおける成功実績を積み上げています。
ドアーズ社においても、事業内容や顧客層の拡大を通じて、ビジネス構造を戦略的に変化させています。今後も積極的な成長投資として、事業提携やM&Aを推進していきます。
経営共通基盤:フライホイール効果

最後に、経営共通基盤においてフライホイール効果を一層強化していきます。コアドメインのサービス利用者や会員の「ファン化」を推進するために、ユーザーデータやその他のデータから得られる情報を経営共通基盤(CDP)に集約します。
そのデータの増加に伴い、テクノロジー基盤を改善し、結果としてプラットフォームの価値が向上します。これにより、ユーザー満足度が高まり、利用者が増加することでさらにデータが蓄積されるという好循環を目指します。
このポジティブスパイラルを回し続けることが、当社の成長戦略の核となります。
2027年3月期:業績予想

中期経営計画の2年目にあたる2027年3月期の通期業績予想です。売上高はYoYプラス10.6パーセントの57億9,000万円、営業利益はYoYプラス10.4パーセントの13億1,300万円、EBITDAはYoYプラス7.3パーセントの16億9,900万円を計画しています。
中期経営計画の達成に向けた積極的な投資を行う一方で、コア事業の成長を確保し、増収増益を目指していきます。
企業価値向上に向けた取り組みについて

最後に、財務戦略等についてご説明します。企業価値向上に向けた取り組みとして、中長期的な経営戦略に基づく事業成長の推進、株主還元の充実、最適な資本構成の追求を通じて、ROEの改善とPERの向上を実現し、PBRの上昇を目指して取り組んでいきます。
バランスシートマネジメント

連結バランスシートについては、手元現預金を成長投資へ充当するなど、適切なキャピタルアロケーションを通じた最適化を進めます。
キャピタルアロケーション

キャピタルアロケーションの方針についてです。
営業キャッシュフローや手元の現預金、Debt Capacityを原資として、成長投資と株主還元の両立を図ります。コア事業で創出したキャッシュフローを事業領域や提供価値の拡大に向けた成長投資に充当しつつ、資本効率を勘案した上で、安定的かつ継続的な株主還元を実施していきます。
株主還元:配当

配当予想についてです。配当性向50パーセントを目途として、安定的かつ継続的な配当を行う方針です。今期の1株あたり予想配当額は、前年度からさらに5円増配し、1株あたり64円(中間配当32円、期末配当32円)としています。
利益成長に合わせて、株主還元も着実に積み上げていきます。
企業価値向上に向けたIR活動の実施

IR活動の取り組みについてです。毎四半期の決算開示に加え、説明動画や書き起こしのセット公開を継続し、わかりやすい説明を心掛けます。
また、個人投資家向け説明会への登壇や、「IR note」を活用した情報発信も強化しています。今後も投資家のみなさまとの積極的な対話を通じて、当社の現状と将来性をご理解いただけるよう努めます。以上が本日のご説明内容です。
成田氏からのご挨拶
今年度は、中期経営計画「XPANSION 2030」の2年目となりますが、今後の成長にご期待いただける新たな取り組みがいくつか進行しています。ニフティライフスタイルの可能性をご提示できるよう、全社一丸となって取り組んでいきますので、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。本日はご視聴ありがとうございました。
