アメリカに追い詰められる安倍政権 オバマの逆鱗に触れた日本の独自外交=高島康司

安倍政権とロシアの急接近

オバマ政権を不快にさせている安倍政権の動きとは、ロシアとの急接近である。今年に入ってからの安倍政権の動きを見ればこれは明らかだ。主な動きを時系列で列挙した。

1月4日
安倍首相、ロシアとのサミット開催の必要性を主張

1月15日
安倍首相、「最適な時期に」ロシアを訪問する強い意向を表明

1月22日
プーチン大統領の訪日実現までに安倍首相のロシア非公式訪問の可能性を検討

2月5日
安倍首相、「ゴールデンウィーク」にロシア訪問の可能性

2月7日
安倍首相、領土問題についてロシアとの交渉に意欲

2月9日
ロ日外務次官級協議 15日に東京で実施

オバマ政権の不快感の表明

このような動きに対し、2月9日、オバマ大統領は電話会談で安倍首相がロシアを訪問することに対する強いに懸念を表明した。「ロシアに行くなら、5月の伊勢志摩サミット後にしてほしい」と迫った。

しかしこれに対し安倍首相は、「日ロ間には重要な問題がある」と説明し、オバマ大統領の要求を実質的に拒否した。政府関係者は「首相の訪ロ方針は変わらない。米国には引き続き、理解を求めていく」と強調している。

もちろん安倍政権のこうした動きには、停滞している北方領土問題の進展を図る強い意図がある。

しかし、2014年2月に始まったウクライナ紛争以降、EUを巻き込んでロシアを封じ込めたいオバマ政権にとっては、アメリカの頭ごしに行われている日本とロシアの接近は許容できない事態であるはずだ。

Next: アメリカ政府が許容できないとする「3つの同盟」とは?

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