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「老後は支出が減る」は大間違い。年金生活の破綻を防ぐ3つのポイント=牧野寿和

<ポイント2:支出の推移のチェック>

次に、家計の支出についてです。

年金生活に入ると、勤めていた時とは支出の内容が変わってくると言われています。

ただし、家計から出ていくお金の額は変わらないようです。人によっては、医療費や介護の費用がかさみ、現役時代より支出額が増えることもあるようです。

そこで、まず毎月いくら家計に必要なのか、年金生活に入ったら実際に使った金額を知ることが必要です。

合わせて、必要としない無駄使いはやめることです。例えば、子どもが既に独立して生活をしているのに、万が一の遺族生活保障のための必要以上の保険金をかけて、毎月保険会社に支払っている、死亡保険の保険料が当たります。

現役時代より年金だけの生活では収入が減るのが当然ですので、無駄な支出の削減をすることが必要です。

支出額も定期的に計算して、上記で見てきた年金収入の推移表に今後の見通しを含めて定期的に消費した金額やこれから使うお金を記入していきましょう。

<ポイント3:貯蓄・資産の推移のチェック>

現役時代の給与などの収入とセカンドライフに入ってからの年金収入の差額を埋めるために、現役の間にセカンドライフでの生活費のためや、使い道が決まらずとりあえず手元の現金を貯めていたご家庭もあるでしょう。

また、マイホームなど不動産や金融商品で資産をお持ちの方もあるでしょう。

お持ちの貯蓄や資産を年金生活でどのように使っていくか、または、後世のために残していくか。どのようにして、いくら使うか残すかは、ご自身やご夫婦のセカンドライフの生活をしていくうえで重要なポイントになります。

貯蓄は、ご自身やご夫婦の生活を成り立たせるために定期的に取り崩していく、その金額を決めることが先決です。

この金額も、上記の収支の推移表に書き加えていき、定期的に検証して、必要であれば貯蓄からの取り崩す額を調整しなくてはなりません。

また、資産をお持ちの方は、その資産をどの程度までご自身や夫婦で消費して、その後にどのくらい後世に残すのか。時には、相続税の納付額も絡むこともあり、慎重に決めることも必要です。

なお、後世に資産を残す、いわゆる「相続」は、何もご自身が亡くなってからしなくてはならないことはなく、相続を受ける子どもが一番必要とする時期にするべき。つまり、相続の適齢期にできれば、相続の効果があるでしょう。

Next: 老後にヒマになるとは限らない。「その時」が来る前にご準備を

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