マンション暮らしに必要な費用<生涯>
次に、Aさんがこのマンションにずっと住む場合を試算します。
厚生労働省発表の統計値から、
Aさん38歳の平均余命は、約44歳
Aさん夫人35歳の平均余命は、約52歳
つまり、
Aさんは、38歳+44歳=82歳
Aさん夫人は、35歳+52歳=87歳
まで、統計上は生存します。
Aさん家は、子どもは独立して別のところに住居を構えるとしても、少なくともAさん夫人の平均余命である87歳まで(あと52年間)は、毎年、41万928円を払い続けることになります。
実に、41万円928円 × 52年間=2,136万8,256円 を支払うということです。
ただし、駐車場はAさん夫妻とも75歳に時に、自家用車は運転しないと決めているとすると、Aさん夫人が76歳から87歳までの12年間は、以下の出費が減ります。
駐車場代1年分(1万2,000円×12カ月)で14万4,000円
12年間では14万4,000円×12年間=172万8,000円
机上ではありますが、
2,136万8,256円 − 172万8,000円 = 1,964万256円(6)
これが、Aさんの家計からの出費になるのです。
マンション暮らしに必要な費用<入居時>
さらに、手元のチラシによりますと、
(7)修繕積立基金(引渡時一括)63万2,000円
(8)管理準備金(引渡時一括)2万5,200円
上記が入居時に必要だとのこと。合計は以下になります。
(7)+(8)= 65万7,200円(9)
マンション購入前に考えておくこと
つまり、このマンションを購入すると、Aさん夫人が平均余命の87歳まで住むためには、物件の購入費以外に、
(6)+(9)= 2,029万7 ,456円(10)
の出費が必要になるということです。
小規模な戸建て住宅なら、一軒、買えそうな金額でもあります。また、この金額は、将来値上がりする可能性もあります。
しかし、Aさん家の収入も増えれば問題ありませんが、将来、年金が主な収入になった時の対策は、今から練っておくことが必要でしょう。
それにともない、現在、約2,000万円(10)の全額が手元あれば、安心して、生涯暮らせるかもしれません。これから計画的に準備して、支払っておけばよいお金でもあります。