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韓国文政権に「反日」政治利用の代償。米韓同盟は希薄化、日本にすり寄るも孤立=勝又壽良

反日を国内政治に利用した罰

文氏が、こういう激烈な日本批判を行なった目的は、2020年4月の総選挙を意識したものだった。

最低賃金の大幅引き上げで失業者が急増するなど、文政権は経済的に難問を抱えていた。このままでは、与党は総選挙に敗北する。こういう危機感が強かっただけに、強烈な「反日風」を吹かせて、国内で反日気運を一挙に高める戦術に出たのである。

事実、総選挙では与党が「韓日戦」という幟を立てて、反日を煽り立てた。結果は、予想以上の戦果を上げ、総議席の6割を獲得した。以後、これが災いとなって国論分裂をもたらしている。

与党が、やりたい放題の立法を始めたのだ。野党の存在を完全に無視しており、検察改革と称して政権の疑惑捜査を封じるという民主社会では考えられない暴挙に出ている。もはや、「進歩派」の看板が泣く、超右翼的な振舞を演じているのだ。文大統領は、それを抑制するどころか鼓舞する始末である。韓国の民主主義は、死にかけているのが現状である。

文政権の反日は、このように国内政治に利用してきた。

反日批判=保守派排除という図式になったが、文政権はここで大きな見落としがあった。国際情勢の急変である。米中対立の長期化という新事態の発生だ。

米国は、トランプ政権からバイデン政権へ移行したが、米中対立はより激しさを増す構図に変わったのである。ここに、韓国の反日政策は行き詰まりが明らかになった。その理由は、次のようなものである。

米中対立の根底読めない外交

米中対立は、米国の防衛戦をシフトさせた。従来の朝鮮半島38度線は、マジノ線でなくなったのだ。インド太平洋が、米中対立の舞台に変わったのである。

韓国は、このことに気付いていないのだ。相変わらず、米韓同盟が最高ランクの位置づけと錯覚している。これは、もはや時代遅れとなっている。

新たな米国のマジノ線を担うのは、クアッド4ヶ国(日米豪印)である。こうなると、日米同盟、米豪同盟が核になる。米国が、日豪韓の三カ国に与えた外交的地位は、次の言葉によって明確に選別された。

米韓同盟=東北アジアの核心軸(リンチピン)
日米同盟=インド太平洋の礎(コーナーストーン)
米豪同盟=インド太平洋と世界の錨(アンカー)

米韓同盟は、東北アジアのリンチピン(車止め)であるが、日米同盟はコーナーストーン(礎石)、米豪同盟はアンカー(錨:いかり)である。誰が見ても「車止め」よりは、「礎石」や「錨」の格が上であることに気付くはずである。

韓国は、これまでの「38度線」がこびり付いており、世界情勢の変化を知ろうとしないのだ。いかにも、110年前の朝鮮李朝の演じた「外交音痴」を彷彿とさせるのである。

当時の国際情勢は、ロシア帝国が太平洋へ進出する「南下戦術」を模索していた最中である。これに気付いた米英は、ロシアの南下を食い止めるべく外交戦に出た。肝心の朝鮮李朝は、ロシアへ接近しており米英にとって最悪事態であった。そこで、朝鮮を日本領に編入させる外交ウルトラCに打って出たのである。

現在の韓国には、かつてのロシア帝国が中国に置き換わっただけである。現在、中国へ秋波を送る状態は、李朝と瓜二つの行動を始めていることになる。米国が、この状況を見て韓国に対し、「車止め」という軽い役割しか与えないのも頷けるのだ。

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