fbpx

楽天カード「2枚目発行可能」報道の裏で起きていたゴールドカードの“ダウングレード”祭り。新カード到着前に現カードが止まるトラブル頻発か

カード会員数が2,000万人を超えるとされる楽天カードだが、6月1日から2枚目のカードを持つことが可能になったと報じられている。

従来までは原則として1枚のみの発行だった楽天カード。今回の件に関して同社のリリースでは「お客様からの、「用途に合わせて使い分けたい」「好みのデザインカードを追加で持ちたい」といったご要望にお応えするため、このたびほぼすべての「楽天カード」で2枚目のカードの発行を可能にしました」と説明している。

「楽天カードマンごっこ」が捗る以外の意義は?

楽天カードと言われて、多くの人にとって印象深いのは、川平慈英さんが演じる「楽天カードマン」のCMかもしれない。今回の報道に対しても、ネット上では「これで楽天カードマンごっこが捗る」「というか、今までの楽天カードマンは規約違反だったの?」といった、とても呑気な反応が多くあがる事態となっている。

いっぽうで、当の楽天カード会員からのリアクションとして多いのが、「すでに2枚持ちしているんだけど…」といったもの。少なくとも楽天ゴールドカードとノーマルな楽天カードという組み合わせでの2枚持ちは、以前から可能だった模様で、2枚目のカード作成を勧めるお知らせが今までに何度も来ていた、といったユーザーからの声も多くあがっている状況だ。

もちろん2枚目のカードが発行されたとしても、その分与信枠が増えるというワケではなく、リリースにもあった「用途に合わせて使い分け」といった面では、例えば仕事用とプライベート用で分けられれば、確定申告などの際にラクかもと喜ぶ声はあったものの、その反面で「同じカードの2枚目を作る意味がわからん」との意見もチラホラ。

特に同じくリリースに書かれていた「好みのデザインカードを追加で持ちたい」という要望に関しては、「ダサいデザインしかないし」といった厳しい声もあがるなど、今回の変更がもたらすメリットをあまり実感できないという声は結構多いようなのだ。

「ダウングレード」ユーザーの受け皿狙い?との推測も

このように、一部のユーザーからはその狙いがどうにも図りかねないとの声もあがっている、今回の「2枚目のカード発行可能」への変更だが、そんな楽天カードといえば、今年に入り改悪が相次いでいると、既存ユーザーから不満の声が多くあがっている状況だ。

【関連】楽天カードまた改悪、公共料金の還元率5分の1に。「モバイル苦戦のしわ寄せ」ほか不満噴出で客離れの危機

この6月から変更になったのが、公共料金などへの支払いの際に付与していたポイントの進呈条件。従来までなら100円につき1ポイントもらえていたのが、今後は500円につき1ポイントと、獲得できるポイントが5分の1に減少した。これにくわえて楽天ゴールドカードに関しては、楽天市場で買い物した際に得られるポイントの還元率(SPU)が「+4倍」から「+2倍」と、普通の楽天カードと同じ還元率に変更されてしまった。

2,000円程度の年会費がかかるという楽天ゴールドカード。ゴールドカードにしては格安な部類とはいえ、それでも度重なる改悪によって旨味が薄くなったとして、ユーザーの間では楽天ゴールドカードの解約、あるいは年会費無料のノーマルな楽天カードにあえて切り替える「ダウングレード」の動きが相次ぐ事態になっているという。

さらに、その「ダウングレード」の際に、新しいカードが届く前に現在のカードが止められてしまうという事態が頻発しているようで、そのことを嘆く投稿もSNS上では散見される。原因は不明だが、相当数の変更手続きがあったから、ということも大いに考えられそうだ。

そのような状況もあってか、今回2枚目のカードが発行可能となったのは、いわゆる「ダウングレード」ユーザーの受け皿のためでは、といった声も一部からはあがっている。例えばゴールドとノーマルの楽天カード2枚持ちだったユーザーが、ゴールドカードをダウングレードした際に、ノーマルな楽天カードの2枚持ちができるようにすることで、ユーザーが他者カード会社に流出することを防ぐといった狙いだ。

先述の「度重なる改悪」が話題となった際にも、「釣った魚に魚をやらない」と揶揄されていた楽天。噂される「ユーザー離れ」を食い止めるためには、やはりサービスの「改悪」ではなく「改良」が何よりの王道なのでは……そう考える楽天ユーザーは多いはずだ。

Next: 「一般カードのデザイン、もうちょっとシンプルに出来ないの?」

1 2
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー