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ニトリに暗雲。コロナ特需の反動で売上減、株価不調の今は買いか?命運握る島忠の買収効果=栫井駿介

割安とも割高とも言えない水準。ニトリ好きなら買いか?

ひとつ参考になるのが、2020年2月期のコロナ直前までの業績です。

この時の1株当たり利益が635.4円ということでした。これを元にPERを計算しますと29.8倍ということになります。

実質的なPERとしておそらくこの873円というのはかなり楽観的な予想で、一方でコロナ前に戻ってしまうということを考えると、635円というところではないかと思います。

なので、実質的なPERというのはこの21倍から29倍の間ぐらいになるのではないかという風に考えます。

そして、それは平均値からはやや下ぐらいというところをではないかと思っていまして、決して割高だというところではないのですが、すごく割安かというとそうでもないというのが私の見解ということになります。

もっとも業績を今後も伸ばして続けるとしたら、少なくともこれぐらいのを株価水準だったら、業績の上昇にしたがって長期的には伸びる可能性の高い水準ということになります。

ただその伸び率というのは、やはりすでに会社が大きいということもありますから、年率10%弱ぐらいかなというのが、過去の業績推移からも計算できるわけです。

したがって、ニトリの今後の長期戦略に期待している方なら買って問題ない水準だと思います。

ただ、それなりの大きなリターンを得よう思うなら、絶好のチャンスとまでは言えない株価だというところにもなっています。
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image by:Ned Snowman / Shutterstock.com
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バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』(2021年6月19日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

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