ペプシコは値上げ、ダンキンドーナツは一時閉店へ
消費者の家計に直接影響する分野では、ペプシコ社が物価上昇で値上げをすると発表しています。
すでに原材料価格上昇、人件費上昇、輸送費高騰、利益減少で値上げせざるを得ないが、今年下半期は、さらに物価上昇が大きな問題になるだろうと発表。
先物購入によってある程度の在庫があるため、これまでは値上げを回避していた。ペプシコ社の業績は、昨年比で11%成長を見込んでいる。
全米各地の大手外食チェーンでは、人手不足が顕著に表れているが、それが田舎の小さな店でも起きて、閉店するケースが出て来ている。
コロラド州のコロラドスプリングにあるドーナツ「ダンキン」店は一時閉店を余儀なくされた。
コロラドスプリングスと言えば、空軍士官学校のある場所だ。臨時閉店した店は開業から55年目の店。今まではスタッフ15名で営業していたのだが、閉店時点には3人しか居なくなっていた。
この地域のダンキンドーナツ店を運営管理しているのはJP Partners社だが、過去1年半で臨時閉鎖した店は2店舗。どれも人手不足が理由だ。
外食産業はメニューの価格を上げるしかもう手が無い
外食産業はもう、メニューの価格を上げるしか手が無いと言います。最後の事例を紹介します。
レストラン等の必需品であるフォーク、ペーパーナプキン、包装資材の価格が50%以も上高騰している。グローブ(使い捨て手袋)の場合、1,000個分/箱が以前は18ドルだったが、今では90ドルと5倍に値上がりした。
世界でトップ20に入るビール酒場チェーンのオーナーによると、「サプライチェーンがことごとく壊れてしまった。港湾労働者・トラックドライバーの欠員、物資の供給不足によって物流費も上がっている。鶏の手羽肉でも、以前は1箱で50ドルくらいだったが、最近は4倍の196ドルに値上がりした」と述べた。
なかには仕入れコストの上昇で、メニューから外したものもあるそうだ。その一例は蟹料理である。「好評な品目だった、蟹肉ケーキを無くした。蟹肉は以前は21ドル/ポンドだったが、最近は2倍以上の52ドルになってしまった」とのことだ。
※参考:Restaurants have no choice but to raise prices(2021年9月14日配信)
このように、米国ではインフレ(物価上昇)と供給不足が市民生活に大きな影響を与えはじめています。
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※本記事は、『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』2021年9月29日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による