いまビットコインを中心とした暗号通貨の相場が比較的に急速に上昇している。昨年前半までの動きとは異なり、いまビットコインの相場は特に「ナスダック」の株価の変動との連動性を強めている。さらには相場を押し上げる背景になった別の要因もあるようだ。それは「Twitter」の元CEO、ジャック・ドーシーの驚くべき発表だ。このほどジャック・ドーシーは、貧困をなくすために、ビットコインを使った「ユニバーサル・ベーシック・インカム(UBI)」戦略の可能性について語った。(『ヤスの第四次産業革命とブロックチェーン』高島康司)
※本記事は『ヤスの第四次産業革命とブロックチェーン』2022年2月8日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
世界中から情報を収集、分析し、激変する私たちの未来を鋭く予測する『ヤスの備忘録』でおなじみ、ヤスこと高島康司さんのライブ配信がついにスタート。世界の未来を、政治経済の裏表だけでなく、歴史、予言、AI、陰謀、スピリチュアルなどあらゆる角度から見通します。視聴方法はこちらから。
ビットコイン投資家が参考にする2つのサイト
今週、ビットコインを中心とする暗号通貨の相場は上昇している。2月9日現在、ビットコインは510万円台で取引されている。これは2月4日から80万円を越える上昇である。ビットコインの上昇にけん引されながら、他の暗号通貨も上昇している。
そのようななか、前回のメルマガで紹介した「ザ・エコノミック・フォーキャスト・エージェンシー」の相場予測も更新されていた。ここは毎日の相場変動を受け、それを前提にして予測を頻繁に更新している。
新しい予測を掲載する。2022年3月からの相場予測だ。1ドル=114円として計算するとよいだろう。
月:最低価格 最高価格 平均価格
3月:36,639ドル 45,718ドル 41,800ドル
4月:33,379ドル 42,727ドル 35,891ドル
5月:28,038ドル 35,891ドル 32,492ドル
6月:26,334ドル 30,298ドル 28,774ドル
7月:28,316ドル 35,146ドル 31,156ドル
8月:28,390ドル 32,847ドル 31,153ドル
9月:30,527ドル 37,202ドル 33,256ドル
10月:34,768ドル 43,154ドル 33,256ドル
11月:35,258ドル 40,566ドル 38,517ドル
12月:29,617ドル 37,912ドル 34,322ドル
ところで、暗号通貨の個人投資家が参考にする予想サイトは「ザ・エコノミック・フォーキャスト」だけではない。もうひとつある。それは「トレーディングビースト(Trading Beast)」だ。個人投資家の集まるSNSを見ると、暗号通貨の相場予想ではこの2つのサイトが人気を二分しているように見える。
ちなみに「トレーディングビースト」はビットコインの2022年の相場を次のように予想している。「ザ・エコノミック・フォーキャスト」の予測とは数千ドル程度の開きがある。「トレーディングビースト」の予測の方が強気だ。以下に掲載する。
月:最低価格 最高価格 平均価格
3月:33,200ドル 49,589ドル 39,671ドル
4月:33,804ドル 49,712ドル 39,770ドル
5月:33,851ドル 49,782ドル 39,825ドル
6月:33,862ドル 49,798ドル 39,838ドル
7月:33,834ドル 49,756ドル 39,805ドル
8月:33,762ドル 49,651ドル 39,721ドル
9月:33,644ドル 49,477ドル 39,582ドル
10月:33,482ドル 49,239ドル 39,391ドル
11月:33,261ドル 48,914ドル 39,131ドル
12月:32,991ドル 48,516ドル 38,813ドル
両方の予測とも100%の的中はもちろん期待できるものではないが、特定の月や年の全体的な相場のレンジを見るには参考になると思う。投資する際の1つの参考にはなるはずだ。
これを見ると、2022年のビットコインの相場は302万円から567万円の範囲で動くと予想されているようだ。
昨年記録した史上最高値の750万円台には及ばないようだ。
「ナスダック」上昇に連動か。ビットコイン上昇の理由
いまビットコインを中心とした暗号通貨の相場が比較的に急速に上昇している。
その中心的な理由は、主に米ハイテクIT企業が上場しているい「ナスダック」の相場高騰にある。2月7日の時点で200ポイントを越えて上昇している。
何度もこのメルマガの記事には書いているように、昨年前半までの動きとは異なり、いまビットコインの相場は特に「ナスダック」の株価の変動との連動性を強めている。
その理由は明らかだ。まずビットコインがデジタルゴールドとして認知されるようになった結果、「クジラ」と呼ばれる大口投資家の資金が一層ビットコインに流入するようになったからだ。
一方「クジラ」は、「ナスダック」のハイテクIT企業にもかなりの資金を投資している。さらに、ブロックチェーンに関連したスタートアップ企業も「ナスダック」に上場していることが多い。
すると、ブロックチェーン関連のIT企業の株価を見ながらビットコインにも投資をするという連動が始まった。
「ナスダック」のブロックチェーン関連企業の株価が上がると、暗号通貨全体への期待が高まる。その結果、暗号通貨市場をけん引するフラッグシップとしてのビットコインの相場が上昇するという関係のようだ。