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米韓首脳会談、なぜ日韓で報道内容がこうも違うのか。中国に忖度して真実を隠す韓国メディア

北朝鮮の「サイバー攻撃」についても報道しない韓国メディア

次に気になるのが、共同声明ではわりと長く語られていた北朝鮮によるサイバー攻撃の脅威についてである。この話題についても、読売新聞では次のように書かれている。

共同声明では、最優先課題である北朝鮮の核開発への対応策を高官級で定期的に議論する「拡大抑止戦略協議」を早期に再開することで合意した。核戦力を含めた米軍の戦略兵器の展開方針や、北朝鮮のサイバー脅威に対応するための協力の拡大も確認した。

出典:米韓首脳会談、対北朝鮮で「核の傘」含めた抑止力強化を確認 : 読売新聞オンライン(2022年5月22日配信)

このように読売には書かれてあるが、韓国メディアには北朝鮮のサイバー攻撃への脅威についても触れられてない。

これがなぜなのかは、よくわからない。北朝鮮へのコロナ蔓延に対する人道的支援については、短めではあるが取り上げているのにである。

声明要旨の一部を抜き出すと、こう書いてある。

米国と韓国は、北朝鮮からのさまざまなサイバー脅威に立ち向かうための協力を大幅に拡大します。これには、国が後援するサイバー攻撃が含まれますが、これに限定されません。(※筆者翻訳)

出典:United States-Republic of Korea Leaders’ Joint Statement | The White House(2022年5月21日配信)

韓国メディアがこれに言及しないのは不思議である。

「中国への配慮」が満載の韓国報道

日本のメディアには「南シナ海や台湾海峡の平和と安定がインド太平洋地域に重要」とあるが、これについても韓国メディアは言及していない。

両氏は、米国が設立を表明する新たな経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」を共に発展させていくことでも合意した。南シナ海や台湾海峡の平和と安定がインド太平洋地域に重要だとも強調した。(※筆者翻訳)

アメリカはインド太平洋地域の安定には、南シナ海や台湾海峡の平和と安定が重要だと述べている。しかし、これも韓国メディアでは言及ナシだ。出てくるのは、インド太平洋の枠組みIPEFに韓国が参加するということだけだ。

この意図は明白だ。中国に配慮して、インド太平洋地域と南シナ海や台湾海峡の平和と安定をわざと切り離して別物扱いにしているのだ。

Next: 就任早々、米中の板挟みにあう韓国ユン大統領

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